<障害児を育てる>障害児の洋服のおさがり問題
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
もうあっという間に「夏が近い」と感じる日が増えてきましたね。
寒がりのわたしも衣替えに本腰を入れてしなければいけない時期なってきました。
この1年間の子供たちの成長はすさまじく・・・去年ぴったりの洋服がだいたい着られないという現象に大慌てしています(; ・`д・´)
障害児の洋服のおさがり
我が家の重度知的障害&自閉症の息子1くんは、学年平均に比べると若干背が小さく、超スレンダーです。
そのため、同級生(もちろん上級生も)からおさがりを頂くことが多く、大変助かっています。いつもありがとー( *´艸`)
他にも、いとこからなどのおさがりも、もちろんいただいていますが(笑)
洋服のおさがりは兄弟間では基本
我が家には息子1くん(中2)の下にも弟の息子2くん(小5)がいるので、男児同士の洋服のおさがりは基本中の基本です。
損傷の激しいもの以外は、基本的にお下がりさせてしまうケチな母です。
もうすぐ息子2くんが思春期に入るので「おさがりなんてダサっ」と始まりそうですが(;´・ω・)
学校用ジャージもおさがりは助かる
小学校・中学校の指定ジャージも男女差がなく、ゼッケンさえ縫いかえれば使えるのでおさがりをさせています。
「大きくなるのが早くって新品のまま使わなかった~」といって譲っていただくこともあります。
息子1くんは特別支援学校に通っているので、娘ちゃん・息子2くんとは違うジャージになりますが、同じ特別支援学校の上級生が使っていたけどまだきれいなジャージも着ています。
障害児の親たちが気にするおさがり
先日、娘ちゃん(中3)が学校指定のサブバッグ(ジャージとかタオルとか水筒を入れている肩掛けバッグ)のファスナーを破損して閉まらなくなってしまいました。
「中3で新しいのか買うの?(; ・`д・´)」といった、無駄にケチな親子なので、だれか知っている人に使い古し持ってないか聞いてみよう!ということでご近所さんをリサーチしました。
すると、息子1くんと同じ特別支援学校に通うお嬢さん(中学校までは公立に通っていた)が「まだあるよ~。使い古して汚いけどいい?」と言ってくれたので、喜んでいただいてきてしまいました(笑)
バッグを頂く際に、お嬢さんのお母さんから「(特別支援学校に通ってる)この子のだけど、娘ちゃん嫌がらない?」と聞かれたのです。
「え?全然問題ないですけど。うちの重度知的障害児の息子1くんに比べたら、めっちゃ普通だし(笑)
うちの娘ちゃんは、お嬢さんのこと知ってますけど、ただただラッキー♪って喜んでましたよ。
それよりも何よりも、サブバッグはサブバッグです!!
感謝ばかりなのに、そんな悲しい言葉言わないでください」
障害児が手作りした物品はOK?
特別支援学校が1団体として、催し物に参加した際にバザーを行うことがあります。
作業学習で作ったお皿の販売や、おもちゃ、ポチ袋などの販売をします。
特別支援学校と名前を大きく出しているので、何かしらの障害を持った生徒が作った作品と分かって、希望する方には購入して頂きます。
「上手にできてるね」「頑張ったね~」などの言葉が飛び交いとても和やかなムードで行われます。
障害児が使用した洋服はおさがりNG?
息子1くんは特別支援学校に入学する前に通っていた発達支援センターでも、特別支援学校と同じ様に団体としてバザーに参加するのが恒例行事となっていました。
まだまだ未就学児は成長が早く、大きくなったら着せようと思っていた可愛い洋服などが成長に追い越され、あっという間にきれいなまま着られなくなることが多いですよね。
なので、小さいサイズの洋服も(もちろん新品だけ)バザーの商品として出品していました。
出品された洋服を見て「この洋服って、こちら(発達支援センターに通っている)お子さんが着てたの?」と尋ねていかれるご婦人がたま~にいたんです。
どんな意味でしょうかね??
障害児のおさがりと考える不自然さ
バザーって家で使用しなくなったものを出品するものですよね。
しかもこの頃のバザーは衣類については「新品のみ」に限定されていることがほとんどですよね。
障害児が頑張って作成した製品は販売してもOKなのに、使用してない(100歩譲って少しくらい使用したかも)おさがり衣類はなんでNGなんですか?
目線がずいぶん高いところにいらっしゃいませんか?と感じてしまいます。
自分自身も障害者になる可能性、障害者の親族にある可能性はゼロではないのですが。
障害児からのおさがりに「偏見」を感じる
わたしがよくおさがり洋服をいただくのは、もちろん節約もありますが、障害児を育てている親御さんの気遣いの末でもあるのです。
「うちのこ(障害児)が使っていたものをいる?なんて言えない」
「それとなく断られることが多いから、言わなくなった」
「親(障害児の祖父母)に、この子(障害児)の衣類はおさがりにするもんじゃないといわれている」
うちの息子1くんのように多動の子も多いですが、その子が使い古しためちゃくちゃ汚れている洋服をおさがりにするはずはありません。
では理由は「障害児の着た洋服はいや」という偏見ということになります。
細かいところから障害児に対する意識改革を
見た目で判断の付かない障害児は、知らない方にはとても不思議な存在です。
急に大声をあげる、奇声を出す、ジャンプしてしまったり、大きな音を出したり、怖がってみたり、泣きだすことも、怒り出すことも、笑い出すことも、その行動を予測しづらいことばかりです。
でも、着ている洋服はみんな同じですよね。
障害児自身や障害児を持った親の側からは、訴えにくい「区別意識」はいつになったら変わるんでしょうか。
その人の特性に合った「合理的配慮」を、「特別扱い」と考えられてしまう意識も変わっていってくれればと願います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆様にとって素敵な一日になりますように~
<障害児を育てる>障害児の起こした事故の重点と対策
お久しぶりです。こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
約1か月前、重度知的障害&自閉症の息子1くんの睡眠障害が再発している件を投稿しました。
毎日眠れないという戦いではなかったのですが、わたし自身いろいろと考えさせられることがあり、ブログをお休みしていました。
お休み中にも訪問して頂いた方々、コメントを頂いた方々、本当にありがとうございました。ありきたりな言葉ですが、とても励まされました(´ω`*)
書くことさえできなくなった現実を受け入れ、でもまた一歩ずつ踏み出す力もわいてきたので、また少しずつ始められそうです。
お付き合いくださいね(*^▽^*)
この1か月間の息子1くんを観察していると、睡眠障害の影響は確実に息子1くんの平穏な時間をむしばんでいるとわかる出来事がありました。
パニックを起こすことが目立つようになり、放課後等デイサービスで窓ガラスを割ってしまいました。
障害児のパニックは事故につながる
睡眠障害を再発してしまった息子1くんは、毎晩ではありませんが眠れない(眠りが浅い)日々が続いています。(最近はだいぶ調子いいみたいです)
充分に睡眠がとれていない体は、いつもより疲れやすくなりますし、気持ちは不安定さを増し、発達障害児のパニックをとても引き起こしやすい状態です。
中学2年生になった(特別支援学校在学)息子1くんは、体も大きく、力も人並みにあります。
その息子1くんがパニックに陥ったら、今回のような事故やもっと大きな事故に繋がる危険性が非常に高まっています。
障害児の突発的事故の要因
息子1くんのような発達障害の子どもが事故を起こしてしまうのは、様々な要因があります。
かっこいい車を見たから、軽く触れたつもりが傷をつけてしまった。
よくわからずに他人の家の塀・ガラスなどを破損してしまった。
パニックになった際、近くにいた人にけがを負わせてしまった。(最悪の場合は死亡させてしまった)
発達障害児自身は故意ではないのですが、大きな問題になる事故は確実に起きています。
今回、息子1くんは放課後等デイサービス利用中にパニックを起こしてしまい、近くにあった窓ガラスをわざとではなくこずいてしまい、結果たたき割ってしまいました。
窓ガラスは割れてしまいましたが、まだ物損で済んだので良かったのです。
障害児の事故のどこに注目するか
発達障害児が事故を起こしてしまったとき、まず気になるのは相手のケガの具合(物損であれば破損の程度)です。
息子1くんの起こした今回の事故は、相手がガラス、近くに他の子どもたちもいなかったようなので、けがをさせずに済みました。その点だけは一安心です。
つぎに、また同じことが起こらないよう、改善策を考えるために、なぜこのようになったのか、障害児の行動に隠れた気持ちを読み解かなくてはなりません。
障害児の気持ち
息子1くんが事故を起こしたこの日、学校では離任式が行われ「体育館自体が苦手」で「式典という空気が苦手」なので、睡眠障害と重なり、息子1くんの気持ちはとても不安定でした。
また、息子1くん以外の放課後等デイサービス利用の子たちも、いつもと違う流れに「テンションが高くなりすぎてしまう子」「なんだか落ち着かない子」息子1くんのように「パニックを起こす子」が多くいたそうで、いつもよりかなりにぎやかな感じだったそうです。
この状況は息子1くんにとって、更に気持ちの不安定さを増す原因になったのではないかとデイサービスのA先生はおっしゃっていました。
障害児の起こした事故への対応
放課後等デイサービスはほとんどの事業所が、児童による物損などの危険がある為保険に入っているそうです。
息子1くんが割ってしまったガラスもその日のうちに対応し、直してくれたそうです。
本当に申し訳ない気持ちと、少しほっとした気持ちです。
障害児の突発的事故への対策
特別支援学校に通われているお子さんを育ててらっしゃる方は、ご存知と思いますが、障害児(者)を対象にした総合保障制度というものがあります。
いろんな保険会社さんで行われていますが、障害を持つ子ども自身に対するケガの保証であったり、その家族の保証などがあります。
中でも今回の息子1くんの様に個人賠償責任保障をうたっている保険は魅力です。
息子1くんが不意に誰かをケガさせてしまった(入院させてしまった)、高価なものを壊してしまったなど、法律上の損害賠償責任を負う時に役立つ保険です。
お金ですべてが解決するわけではありませんが、ある意味「自分の子供を安心して生活させるため」に必要とされているのです。
わたしは保険屋さんになったこともありませんし、どこかとつながっているわけではないのであえて「ここ」とは載せませんが、興味のある方は「障害児 補償 保険」などで検索してみて下さい。
障害児の親の対応
息子1くんは現在まで「結局、いつでも誰か介助者が付いているから大丈夫でしょ」というわたしの安易な発想から、このような保険には加入していませんでした。
しかし、今回改めて「体は男の人に成長していく」息子1くんを目の当たりにし、真剣に検討しようと考え始めました。
本当に一緒に行動していても、目や心離さないようにしていても、わたしや介助者の力では防ぎきれない事故は起きるのだと身をもって感じました(; ・`д・´)
パニックを起こさない様、原因を突き止め、対策を練り、息子1くん自身を成長させることが一番大事ですが、突発的な事故は誰にでも起こりうることです。
「事故を起こすぞ」と思って車の保険に入っている方はいないように、障害児(者)だって「人に迷惑を掛けたい」なんて望んでいないのですから。
迷惑を掛けてしまった人に謝罪するのが一番最初、次は気持ちの他に出来る事を用意しておく必要があると感じました。
最後に
障害児を持つ親御さんの悩みは尽きません。
子どもが成長するにしたがって、悩む内容はどんどん変化してきます。
同じ方法でOKな子、全然違うパターンの子とさまざまですが、少しでも同じ悩みを持つ方と共感し、毎日を少し前向きに過ごせたらいいなと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆様にとって明るい一日になりますように
<障害児のきょうだい>塾で集中して学習する理由
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
重度知的障害&自閉症の息子1くんの姉、娘ちゃんは今年高校受験です。
まだまだ部活が忙しいと勉強モードにはなっていませんが、親としてはとっても気になるところです(*´Д`)
障害児のきょうだいの勉強
娘ちゃんと息子1くんは年子なので、ほぼほぼ生まれた時からずっと一緒に成長しています(成長スピードは異なりますが笑)
健常児である娘ちゃんは、普通の小学生でしたが家で「学校で出される宿題を親が答えを確認して丸付けをし、間違えた個所を教える」という作業が非常に大変でした。
そうです。息子1くんが常に一緒だからです。
障害児のきょうだいの自宅学習の難しさ
娘ちゃんが小学校低学年だった頃は、今以上に多動でしたし、今以上に何やるかわかんなかったです・・・。
目を離したすきに・・・ということが多く、集中して娘ちゃんの勉強を見てあげられない事も多々ありました。わからないところをしっかりと説明してあげたいのに、息子1くんがパニックを起こすと中断しなければなりませんでした。
また、算数セットの中身を息子1くんが出して遊んでしまうこともありましたし、教科書が行方不明や汚されていることもありました。
娘ちゃんがリビング学習をしていても、息子1くんはお構いなしにテレビやDVDを見始め集中できないことも日常です。
障害児のきょうだいの学習法
娘ちゃんが小学校高学年になってからは、自分の部屋で勉強し分からないところだけわたしのところに持ってくるというスタイルに変化しました。
ちょうどその時期、息子2くんも小学生になっていたのですが、男の子特有の「勉強なんてやらなくていいなら、やりたくない」志向だったので、親が見ていないとさぼるという悪循環に陥っていました(; ・`д・´)
また、やはり完全に娘ちゃん一人で学習するのは難しく感じていたので、息子2くんと共に集中できる「塾に通おうか?」という話になりました。
障害児のきょうだいの塾通い
障害児のきょうだいはなかなか家で集中して学習することが難しいので、時期は異なりますが娘ちゃん&息子2くんはそろって塾に通うことになりました。
自宅から近い塾なので、送り迎えもなく、なによりわたしが中学生の時に教えてもらっていた「この先生なら信用できる」という先生の塾にお願いしました。
障害児のきょうだいが塾に通った結果
塾に通えば成績が伸びる!わけではありません(笑)
わたし自身、二人に望んでいたのは、成績アップではなく、
「集中して学習に取り組める時間を設けること」と、
「学習に集中することを身に付けること」でした。
もともとまじめな娘ちゃんは、さぼることなく最初から「難しいことも教えてもらえる」としっかり通っていました。
一方、息子2くんは幼さもあり、最初はさぼったり遅刻したりでしたが、しっかりと注意してくれる先生方のおかげもあり、まじめに通えるようになりました。
結果、二人とも自分に合ったスタイルで集中して学習に取り組めるようになり、成績も安定しました。
障害児のきょうだい塾と自宅学習
現在では、学校が勿論中心ですが、難しい・考える・時間がかかる学習は塾でしています。
家での学習は、問題集などの答えのある問題(わからない時は塾で聞く)、やり直し、音読などになりました。
息子1くんがパニックになっても、「もーーー!!」となるほどのイライラは家での学習ではないようにしているようです。
自分たちなりに考えてくれて、ありがとう。
障害児のきょうだいが通う塾のH先生
娘ちゃん&息子2くんが通う塾のH先生は、わたしが中学生の時から(20年程前)変わらず、怒るとしっかりこわい先生です(笑)
現在では塾の講師の傍ら、不登校の生徒さんに対する学習のサポートなども行っているそうです。
わたしが個人面談の際に「娘ちゃん、息子2くんの他に、真ん中に重度知的障害&自閉症の息子1くん重度知的障害&自閉症の息子1くんのがいるんです。
自宅では、集中して学習することが難しいので、ぜひ先生の力をお借りしたいです」と話したところ、H先生は驚き、
「実はうちも3人子どもがいるんだけど、真ん中の子が同じく重度知的障害&自閉症って判定が出たんだよ」とお話しされたんです。
こんな偶然ってあるんですね(笑)
H先生の障害児のきょうだいの塾での学習のすすめ
障害児の親であるH先生自身、思うことがある様でした。
「意思疎通ができない子に、勉強するから静かになんて言っても絶対無理だよね。
何をしちゃうかわからない子が家にいて、勉強に集中しなさいっていうのもなかなか難しい。お母さん自身も手いっぱいになるし、家事だって、家での仕事だって中断するのが当たり前でしょ。中断しながら集中するのは大人だって難しい。
そうしたら、やっぱり家庭とは全く違う場所で、必ず集中できる空間が学習以外の面でも必要になってくると思う。
集中することが身に付けば、自分でメリハリが付けられるようになるから。
そうすると次第にどこでも集中できるようになる。
家で集中できない事情がある子こそ、塾に通うべきなんじゃないかと思う。
自分の子どもたちも(まだ未就学児なので)大きくなったら、学習は塾でさせようと思ってるよ。
それに、成績が上がれば、その子たち自身の自信につながるしね」と話していました。
先生は学習に遅れのある子も、塾で個別で指導したり、療育施設の親子通園にも積極的に参加しています。
「療育参加をすると教え方を教えられることがある」とも話していました。
わたしにとってH先生は、教育のプロですが、「教えられること」がまだあるなんて素敵です。
「とりあえず、娘ちゃんと息子2くんをまじめに塾まで通わせることがお母さんの仕事ね。あとはまかせてください」という心強い言葉を信じて、今日も二人を遅刻しないように「塾行かないと~」と声を掛けたいと思います。
長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
みなさまにとって素敵な出会いがありますように~
<障害児を育てる>睡眠障害の苦悩再び
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
最近まで眠くて眠くて起きられなかったわたしですが、このところ寝てなさ過ぎて眠くならない悪循環に陥っています"(-""-)"
その原因になっているのは、重度知的障害&自閉症の息子1くんの睡眠障害の再発(?)です。
睡眠障害とは
睡眠障害というと夜中に眠れないというイメージがありますが、それだけではありません。
「眠り過ぎ」「一日中眠くて仕方がない」「夜中寝ている間に何回も目が覚める」「いびきが強すぎる」「眠りが浅い」など様々な症状が見られます。
また発達障害児に多く見られるようです。
睡眠障害認定時
息子1くんが睡眠障害と認定されたのは5歳のころです。
そのころの症状は1日中自傷・他傷が激しく常にイライラしている感じでした。
このイライラはおそらく睡眠障害によって「夜によく眠れないので、常に眠さを感じていた」ことと関係していたのではないかと思います。
夜寝つくときには、「眠くなったこと」に対しイライラし、泣き始め自傷する。
自傷行為によって(自分の顔が張れるくらいたたき続けます)今度は痛すぎて眠れなくなります。
また寝付いたとしても、すぐに目が覚め大泣きし始めたり、また自傷行為をはじめたり、外に出ようと歩き回ったり、暴れたりします。
また眠くなるとイライラし始め・・・のエンドレスが2年くらい続いていました。
初めのころは「睡眠障害」ではなく、「寝室の環境」や「日中の活動」が原因ではと考える医師が多かったのですが、何件か病院を回り、大学病院に相談に行ったところすぐに「睡眠障害」の判定が出ました。
睡眠が上手くできないから、日中の活動に支障が出ていたと考えたためです。
睡眠障害の薬の服用
大学病院ではすぐに「睡眠障害」に対しての薬を提案されました。
「同じ睡眠障害といっても、一人一人細かな症状・原因が違います。
何種類も薬があるので、その子にあった組み合わせを見つけなければなりません。
1ヵ月を目安に飲み続けてみて、眠れるようになった日はどれくらい増えたか確認しながら、量や種類を調整していきましょう」とのことでした。
わたしはすぐにきく睡眠薬を出してくれると思っていたのですが、気持ちを安定させる薬と導入剤の組み合わせから始まりました。
ここから1ヶ月に1回、ほぼ1日かかる大学病院での睡眠障害克服のための受診の日々が始まりました。
現在の組み合わせに至るまで(量は成長して体が大きくなったので増えています)まで、約4年かかりました。
睡眠障害の安定
薬を飲み始めてすぐに睡眠障害が安定し、寝るようになったことはありませんでした。
飲み続けて安定して眠るようになったかと思えば、ある日突然泣き叫ぶ日が始まったり、薬によっては興奮する事ばかりだったり。
量を増やせば1日中ぼーっとしてしまい(おとなしいけど、そうじゃない)、飲ませない日を作って調節してもうまくいかない。
薬を飲ませる時間も何度も変えて試行錯誤を繰り返しました。
現在の薬も「定時に飲んだから、その時間にしっかり寝られる」わけではありません。
薬を飲んでも全然眠くならない時もあります。寝付く前に興奮する時もあります。暴れる時もたまにあります。
夜中に起きることは少ないけど、1か月に1くらいは目が覚めています。
でも、日中の自傷行為は激減しましたし、「しっかりと寝ることで、以前に比べ安らぎを得られるようになった」と感じます。
睡眠障害の苦悩再び
息子1くんの睡眠障害が服薬によって安定してから、6年が経とうとしています。
この1年で身長は13cmも伸び、顔や体つきもぐっと大人の男性になってきました。
他の子に比べると、声変わりはまだだし、髭もそこまで濃くないのですが、やはりホルモンバランスが変わってきたようです。
現在の睡眠障害の問題点
最近1か月で寝つきが悪くなったことは、わたしも感じていたのですが、ここにきて顕著になり始めました。
未就学児のころと違い、眠れなくても布団の中(寝室)にいなきゃいけないことは理解しているので、どこかに行ってしまうことはほとんどありません。
眠くなると機嫌が悪くなり、軽度の自傷・他傷することもありますが、そこまでひどくもありません(ひどい時は安定剤を追加するよう医師から指示されています)
また睡眠の途中で目覚めてしまうことは少なくなっています。
しかし、やはり体が大きくなり、できることも増えている息子1くんを一人で夜中に起こしておくわけにもいかず、わたしが起きて寝るのをひたすらに待つ・・・という状況です。
やはり、眠れなかった翌日の息子1くんは目覚めも悪いですし、眠そうにもしています。
睡眠障害再発の改善策は
先日、定期診療があった際、息子1くんの睡眠障害が再発している事について医師に相談してきました。
今回はまだ、眠りに支障が出るようになった期間が短いので、様子見になりました。
(4月という環境の変化の多い時期という要因も考えられるので)
服薬の量に関しても、この状態で増やしてしまう決断はしにくい(自傷も少ないので)とのことで現状維持になりました。
薬の量を増やしてしまったら、少ない量には戻れませんからね・・・(*´Д`)
睡眠障害再発の改善策はいまだ見つかっておりません。
睡眠障害は家族もつらい
睡眠障害は眠れない本人が一番つらいのはもちろんですが、支える側の家族も体力的にも精神的にも追い詰められます。
悩み事があって眠れないのとは少し異なりますが、
眠れない事は確実に冷静さを失わせ、体力も奪います。
おかげさまなことに娘ちゃん・息子2くんはすっかり睡眠障害に対する耐性ができているのか起きません(笑)
母としては救われる部分です(*´Д`)
また、息子1くんの睡眠障害に変化があったらお伝えしていきたいと思います。
同じお悩みをお持ちの方と共感できれば幸いです。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆様がより良い睡眠がとれますように~
<障害児を育てる>放課後等デイサービスへの行政指導に疑問
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
あっという間に「汗ばむ陽気」になりましたね。
今日は急に寒さが戻ってきていますが・・・
次々と見ごろを迎える花が咲き、やっぱり春はいいな~と感じます(^^♪
放課後等デイサービス
重度知的障害&自閉症の息子1くんは普段から放課後等デイサービスを利用しています。
現在、2か所の事業所を利用していますが、主に土日・祝日に利用している放課後等デイサービスから「行政指導による利用時間の変更について」というお手紙が届きました。
こちらの事業所は365日放課後等デイサービスを運営しおり、仕事時間などに合わせ送迎の時間を工夫してくれています。日曜や祝日に仕事があったり、きょうだいの行事がある時などにとても助かっていたのですが、どうやらそこが行政から見ると引っかかる様です。
行政からの指導内容
実際の指導自体は分かりませんが、配布されたお手紙に記載してあった「改善」指導内容は主に2つのことでした。
放課後等デイサービス利用時間の短縮
「利用時間が長すぎるのでは」という指摘をされたそうです。
放課後等デイサービスでは送迎時間を工夫して下さるので、「仕事だから少し早めにお迎えに来てほしい」「用事が終わらないので遅めの帰宅にしてほしい」などの要望を受け入れてくれています。
わたし自身、土曜日は仕事なので「朝は8:30までにお迎え、夕方は18:30頃送迎」をお願いしています。もっと長い方もいらっしゃるようですが。
(わたしの家はこの放課後等デイサービスから遠いので基本的に送迎は最初か最後になることが多いです)
休日の利用時間が基本10:00~16:00なので、送迎を踏まえてももっと短くできるのではという指摘のようです。
放課後等デイサービス休日利用の是非
こちらの放課後等デイサービスは365日利用可能です。(年末年始・お盆や祝日などは利用時間の短縮もあります)
その点がこの放課後等デイサービスのウリでもあるのですが。
「休日は本来、家族と過ごすのが望ましい」という観点から、「どうしても」という緊急時以外は「開所するのは好ましくない」といった指摘を受けたようです。
放課後等デイサービスを使う理由
障害児を育てる親の側からいえば、平日であれ、そもそも特別支援学校の下校時間が早いことが一番ネックになってきます。
放課後等デイサービスは、1人では過ごせない子どもたちの放課後・学校休業日などに、療育的機能と居場所的機能を備えた場所です。
休日は障害児の居場所としての機能を多く求めているのであって、休日であれ家族全員がお休みということはめったになく、「障害児を施設に丸投げ」したいわけではないんです。
仕事の時間
わたしの仕事も土日休みではありません。時には祝日も出勤になる事もあります。
「障害児も土日は家族で過ごすべき」という意見は分かりますが、
今どき普通に土日祝日休みなんて行政さんくらいですよ~という観点も持っていただきたいです。
また、仕事は今でも短縮して貰っているのに、更に短くしろと言われているようなもんです。
障害児の母親95%は安定した職業に付けないと言われているのは、仕方のないことでは済まされませんし、母子家庭では死活問題です。
きょうだい児との時間
このブログでも、何度か障害児である息子1くんをデイサービスにお願いし、きょうだいとお出かけしたことをのせました。それって悪いことなんですか?
「障害児がいるから映画は見られません」「障害児がいるから人混みはいけません」「障害児がいるから静かに楽しむ場所はダメです」「障害児がいるから・・・」をきょうだいに強要しろってことなのですか?
「お母さんが工夫して・・・」「身内の方に手伝ってもらって・・・」とよく耳にしますが、工夫はすでにしているし、高齢で入退院を繰り返している親に、孫なんだから障害児をみなさいっていうことですか?
授業参観・懇談会・運動会・役員など様々な学校行事があります。受験生になったので高校見学も行きます。全部に息子1くんを連れていくことがどれだけ大変で、大騒ぎで、息子1くん自身の負担にもつながることは考慮されないんですか?
介護者の負担軽減はいけない事なのか
平日は仕事をして、休日も残った家事を片づけたり、他の予定を済ませたりとせわしない毎日ですが、障害児の介護者に「ゆったりする時間」は与えられてはいけないのでしょうか?
重度知的障害児が家にいて「たまにはゆっくりさせてよ」なんてことは現実として難しいですが、ずっと気をはっている事は人間なので出来ません。
2ヶ月に1回でもゆっくり休みたいと思う「障害児の親」の心はそんなに贅沢と非難されるものですか?
息子1くんはショートステイ(短期入所)の許可証もとっていますが(今はほぼ使用していない)、短期入所の必要な理由に関し、市役所の担当からは「主な介護者である母親の負担軽減及び休養は必要であると考えられる」と記入していただけたのですが・・・不思議です。
放課後等デイサービスの立場
親と放課後等デイサービスの関係は、年に1回は面談をし、個別支援計画(年2回)も作成してもらい、通所のたびに連絡帳を記入し合う、非常に連絡を密に取りあう関係です。
そのため、わたしたち「障害児の親」の現状も非常によく把握しています。
そこから放課後等デイサービスでは行政からの指導に関し、次のような改善を検討するそうです。
放課後等デイサービス利用時間の短縮
基本的に利用時間をもとにした送迎にする。どうしてもの時は「早いお迎え」「遅い送り」も可能だが、「早いお迎えだった場合は帰りの時間を早めに」「遅い帰宅の場合は、登所時間を遅めにする」など、利用時間短縮にご協力くださいとのことでした。
放課後等デイサービス休日利用の縮小
休日利用についてはできるだけご家庭で過ごしてもらいたいのだが、「どうしてもの場合」のみお預かりするというものでした。
(土曜日が休日にカウントされている現在、わたしは毎週どうしてもなんですが)
今後の放課後等デイサービス
行政の改善指導に対し、放課後等デイサービスの出した改善案は「利用者のことをしっかりと見た」ものになっています。(すぐに実施ではなく順次変更していく点も含め)
ところで、放課後等でサービスの「改善」を指導しにきた行政は「どこを向いている」のでしょう?
利用者(障害児本人)のためという発想だと思うのですが、障害児が生きていくうえで基盤となる生活、また生活を支える家族は置き去りになっていると感じました。
障害児が生きていくのは家族の中です。障害児のいる家族が成り立っていなければ、「障害児本人のため」になることはできません。
放課後等デイサービス利用者の不安
放課後等デイサービスは行政の監督のもと、運営されています。
行政の指示に従わないわけにはいきません。
今は大丈夫でも、これから先、どんどん放課後等デイサービスに「しばり」ができることをとても不安に思います。
「障害者本人」を置き去りにして、物事が決まる世の中ではなくなることを願います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
みなさまにとってよりよい一日になりますように~
<障害児を育てる>食べ物の見た目に対するこだわり(いちご編)
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
実は先日、わたしの誕生日がありまして、職場の方から大好きないちごを頂きました。
もう高級いちごでありがたいのなんのって( *´艸`)
自閉症児の食べ物の見た目問題
数日前にも重度知的障害&自閉症の息子1くんの食べ物の見た目にこだわる話をしましたが、今回は頂いたいちごについてのこだわり(?)をお伝えします。
いちごは赤いので、緑の野菜と違って「見た目からして、いや」という反応はしませんが、安いものだと1つ1つの甘さに差があるので「なんで味違うの?(甘さ違うの?)」といった反応をよく見せます。
自閉症児は「初モノ」は苦手
人参、ジャガイモ、ピーマン、もやしなどのメジャーな野菜は、1年中食べられますが、フルーツ系はやっぱり旬の時期しか購入しないので口にしません。
そうするとフルーツ系は1年弱の期間を開けてから、再び口にすることになるので、息子1くんにとっては「初モノ」ではなく「初めて食べるもの」と認識することが多いようです。
新しいことは苦手な自閉症児ですから、新しい食べ物(だと思ったら)は身構えてから口に入れます。
見たことはあるけど、味までは覚えていないような感覚なのか、ちょびっとだけかじって味見してから食べ始めます。
思い出すのか、安心するのか、しばらくすると普通に食べ始める事が多いです。
自閉症児はディップするのが苦手
マヨネーズやケチャップ、しょうゆ、ドレッシングなどを小皿に入れ、食材を付けて食べるディップは、息子1くんはとても嫌がります。
お皿が別だから、別の料理(?)と感じているのかもしれません。
もともとの盛り付けの一部(オムライスにケチャップをかけるように)だと抵抗はあまりないようですが、ポテトにケチャップをつけることは嫌がります。
スプーンでマヨネーズをすくってブロッコリーにのせるのはNGだけど、直接マヨネーズを容器からかけるのはOKなど、とにかくディップはいやと、かたくなです。
まさに自閉症児のこだわりといった感じです。
自閉症児のいちごの見た目問題
いちごも生のいちごは問題ありませんが、さまざまな形に加工されたいちごはそれぞれに自閉症児息子1くんの反応が違います。
いちごジャムは果肉の塊のところは苦手なようで、避けて食べます。
ヨーグルトにいちごが入っていると「異物混入」と思うらしく出します。
ケーキのスライスされたいちごは、よく観察してから(いちごと認識してから)食べる事が多いです。
いちご味のチョコ、シェイク、アイスなどは平気な顔で食べます。
パックに入ったいちごオーレ問題
牛乳パックに入っているいちごオーレに対する自閉症児息子1くんの反応は特に面白いです。
「パッケージはイメージです」が全く伝わらないんだな~と実感します。
基本的にいちご味は好きなので、いちごのパッケージを見ると自分から「買って」と持ってくることも多いです。
パックから直接
パックに直接ストローを挿して飲むときは、問題なく飲んでいます。
水分は出された分を必ず飲み切ってしまうので、ストローで飲むときは一気飲みになってしまいます。
コップに入れて
大きいいちごオーレのパックなどから、コップに分けて飲ませようとすると息子1くんの態度は豹変します。
パックから出てくる「ピンク色の液体」は受け入れられません。
そもそも食べ物としての認識が無いようで、一切口を付けなくなってしまいます。
「飲んでみなよ~」とすすめると、怖い顔で拒まれます。
きっとパックのまま飲んでいる時も中身のイメージは、いちごのイラストそのままなのだと思います。
いちごの赤+牛乳の白=ピンクの発想は難しいようです"(-""-)"
一度、いちごガラのグラスに入れたのですが、まったく口を付けませんでした(笑)
いちごに練乳をプラスする問題
いちごには練乳をよくつけるわたしですが、息子1くんはディップスタイルが苦手なので嫌がります。
強要はしないのですが、なんか甘いにおいがする~と誘われるのか、指先に練乳をちょこっとつけて舐めては味見しています。
気に入った時は、わざわざスプーンを出してきて、すくって食べることもあります。
いちごも好き、練乳も好き、でもいちごに練乳をかけるのはいやというこだわりです(笑)
練乳の作り方
練乳といえば赤×牛のチューブタイプのイメージですが、実はかなり簡単に家でも作れちゃうんです。
家で作ると甘みが調節できるのもメリットですね。
材料:砂糖50g、牛乳(豆乳)200ml、塩少々、お好みでバニラエッセンス
作り方:材料を全部鍋に入れ、よく混ぜます。
中火~弱火にかけ、焦がさないように混ぜながら半量になるまで煮詰めたら完成!!
粗熱をとって、冷蔵庫に移せば1週間程度は日持ちします。
いちごの他にも、トーストに塗って食べるのが好きです(´ω`*)
試してみて下さいね。
自閉症児のこだわりには眼鏡も
放課後等デイサービスでお世話になっているA先生はいつもメガネです。
でも、視力が落ちてしまったため、コンタクトに変えたそうです。
しかし利用している子どもたちからの「メガネは?メガネをしてないのはA先生じゃない!」というクレームが多発したため、現在はレンズなしのメガネをかけています(笑)
わたしはド近眼のため、常にコンタクトかメガネを併用していますが、息子1くんにとってはそれは「どちらも見慣れている」ようでクレームは来ません。
でも、いつもメガネの姿しか見ていない人には「メガネをかけているはず」というこだわりがしっかりあるようです。
息子1くんのような自閉症の子はこだわりが強いと大変なことも多いですが、
ちょっとした変化に誰よりも早く気付くというすごい力を持っています。
息子1くんの気づいた変化に、できるだけ多く気付いてあげたいなと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆様にとっても何か気付きのある一日になりますように~
<特別支援学校>学校教育と親の願い
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
重度知的障害と自閉症傾向の息子1くんの通う特別支援学校の、1年間の教育(療育)の方向性を決める個人面談に行ってきました(*'ω'*)
以前紹介しましたが、特別支援学校でも時間割が決まった授業があります。
しかし、特別支援学校に通う生徒は、授業以外の時間もすべてが「学びの時間」になります。
学校生活における着替え・給食・移動・排泄などすべての場面で、「できる」ことを増やすのが目標になりますが、今年度は具体的に「何に重点を置くか」を4月に決定し3月まで継続します。
障害児の個別支援計画の作成
息子1くんの学級担任の先生2人と、わたしで個人面談は行われます。(他にも深くかかわってくる科目の先生がいる場合などは、その先生も一緒)
今年度は1人の先生は昨年度からの継続だったため、振り返りの時間(できることの確認、特に困っているもんだ行動の確認)は短めに終わりました。
障害児の親の希望
息子1くん本人に「あれができるようになりたい」という意思は不明なので、わたしが今年度「息子1くんにできるようになってほしいこと」を先生に伝えました。
ずっと10年以上継続している話ですが「トイレの自立」が第一目標です。
できるようになったり、またできなくなったりの繰り返しです。
息子1くんの気持ちの波が大きく、自傷&他傷がひどかったときは「トイレの自立」より「心の安定」を重点としていました。
また昨年度は小学部から中学部に上がり、授業内容や行うことの難易度、先生、クラスメイトのすべてが変わったので、まず中学部の流れをつかみ「見通しを持つこと」が最優先でした。
そして今年度、ぐっと体つきも変わった息子1くんの「トイレの自立」は最重要課題ですと訴えました(; ・`д・´)
障害児に対する学校の方針
「親の希望」に沿って、学校は今年度の方針を決めていきます。
「それは無理です」と言われるようなことはありませんが、その子の現状に合わせて対応していきます。
息子1くんの「トイレの自立」については、今年度はより力を入れていきましょうとのことで、「時間排泄(30分などの時間を決めてトイレに行く様に促す)から始めます」とのことでした。
実際の特別支援学校の生活
個人面談で決定した「個別支援計画」は、1週間程度で書類にまとめられ親の手元に配られます。(個別支援計画の評価は学期末でしたが、今年度から前期と後期の2回になったそう)
学校では「個別支援計画」にそって、授業やそのほかの生活に取り組みます。
実際のところ、息子1くんは話すことができないので、その様子を知る手段は毎日先生とやり取りする連絡帳がメインとなります。
障害児の親のジレンマ
「トイレの自立」をしたいとお願いしたものの、連絡帳を見ては「授業の様子はわかるけど、トイレのこと書いてないじゃん」と思ったり。
また毎日持ち帰ってくる着替えには、汚れたパンツやズボンが無いことも多く・・・
「失敗しないわけないんだから、今日は一日おむつで過ごしたのか」と思ったり。
授業が大切なのはわかります。途中でおもらししたら授業が中断したり、息子1くんの集中力が途切れるのもわかります。先生方が一生懸命して下さってるのも重々わかっています。
でもね、でも、わたしたちにとっては「トイレの自立」は切実な問題なんだと気づいてもらえてるのだろうかと思ってしまうのです。
障害児の家族は1日6時間では終わらない
家から一歩外に出ると、介護者であるわたしと息子1くんの性別が違うので、トイレや着替えなどは大きな問題です。
また家の中でも「トイレの自立」は1日中付きまとう問題で、学校とは違い1日6時間で終わりになる問題ではありません。
10連休になれば10日間×24時間の問題になるのです。
障害児に関わる全ての人の共通認識が大事
「トイレの自立」は1日を通して取り組む課題です。普段通う学校・放課後等デイサービス・生活サポート・自宅が連携して同じ体制で行うことがポイントになります。
現在の息子1くんは場所によって「トイレの自立」具合が全く違い、
学校・生活サポートではほぼ無理、自宅では気分の差によって変動はあるけど50%、毎日通う放課後等デイサービスでは95%となっています。
それぞれの細かな環境は異なりますが、この大きな差はやはり「やり方に違い」があるのだと思います。
学校・生活サポートではAパターン、放課後等デイサービスはBパターン、自宅はCパターンと全部のやり方が違っていたら、適応能力の低い息子1くんはどうすればいいのかさえ理解できなくなってしまいます。
どこにいても同じように「トイレの自立」を促すことが必要ですし、この「トイレの自立」具合のひらきをどう伝えれば先生に届くのかと悩むのです。
ついつい、募集しなくても支援が必要な子が選んでくる学校と、募集し多くの事業所の中から選んできてもらう放課後等デイサービスとでは熱の入れ具合が違っちゃうのかなと、いけない考えもよぎります。
障害児の親の「伝え方」
すべての授業時間に「トイレの自立」を優先させるのは難しいことだと思います。
けれど、個別で行う授業であったり、切れ目のある授業の時は「トイレの自立」をしてもらえませんか・・・とうまく先生にお伝えする方法を悩んでいます。
「もっとちゃんとやってよ」と投げたいわけでもなく、
「できるだけで構わないんですが」と低姿勢過ぎず、
でもこれからもずっとつきまとう切実な問題だと認識して頂きたいのです。
とりあえず、今のところは「トイレの調子は学校ではどんな感じですか?」とか「自宅ではこうですが、どのようにしたらいいかアドバイスをいただけますか?」と連絡帳で伝えていこうと思います。
最後に
中学生の「トイレの自立」はたいへんめずらしい(;´・ω・)ことだと思いますが、何か変化がありましたらお伝えしたいと思います。
同じ悩みを持つ方がいらっしゃれば、共感できれば幸いです( ;∀;)
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆様に幸大きい一日になりますように~
<障害児を育てる>ドッグセラピー効果はあるのか
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
我が家にはmasaくん(オス・2kg)とhimeちゃん(メス・4kg)という2人のトイプードルがいます。
標準よりもかなり小さめのなので、よくお散歩中に「赤ちゃんなんですか~?」と聞かれますが、それぞれ6歳と5歳と立派に大人なお歳です(笑)
ワンコは外見で年齢が分かりにくくてうらやましいっ(; ・`д・´)
ドッグセラピーとは
ドッグセラピーは主に精神面(メンタル)のケアに効果があると言われています。
犬の外見の愛くるしさもそうですが、障害があること、病気があることなど関係なく、ワンコは飼い主と認めた人を、心から愛してくれます。
愛されることはどんな人でも「自信」に繋がり「自己肯定感」をもたらします。
また、ワンコの世話をしたいと思ったり、実際にすることで、他者に対する優しさに目覚めたり、手間をかけることでより愛情が深くなっていくと言われています。
はじまったのは
アニマルセラピーの歴史は古く、古代ローマ時代に負傷した兵士のリハビリに行った「乗馬」(乗馬療法)が始まりとされています。
最近では高齢者や寝たきりの人などに行われるアニマルセラピーが有名ですが、不登校や引きこもり、摂食障害といった心の問題を抱える人たちにも実施されています。
犬だけでなく、猫、馬、イルカ、小動物、魚などいろいろな動物で行われいます。
発達障害児に期待できること
ドッグセラピーに期待されることは、健常者、障害者を問わず変わりませんが、「孤独感」や「自信がない」など情緒面での安定が欲しい人におすすめされます。
発達障害児のコミュニケーション能力の向上
ワンコは人間同士とコミュニケーションの取り方とは違い、はっきりとした言葉がなくてもやりとりができます。
人間と違って嫌なことばかり言いませんし、安心して接することができます。
発達障害児のリラックス
かわいらしい見た目と、ふわふわの毛並み、温かな体に触れることでリラックスできます。
リラックスできる時間が増えると、感情のコントロールを身に付け、発達障害児に多い問題行動は減っていくといわれます。
我が家のドッグセラピー
6年前、ブリーダーさんで売れ残っていたmasaと出会い、我が家にやってきました。
重度知的障害&自閉症の息子1くんの激しい自傷の日々が落ち着いていた時期で、息子2くんもおむつも外れて元気いっぱいに走り回るころでした。
わたし自身、ドッグセラピーの効果に若干の期待をしつつ、大きなワンコは苦手なので小型犬を飼ってみたい気持ちがあったので決断しました。
ドッグセラピーに期待したこと
わたしはワンコを迎え入れることで、きょうだいの娘ちゃん・息子2くんには悩んだ時にも「自己肯定感」をもってほしいと思っていました。
重度知的障害&自閉症の息子1くんにはワンコの可愛さや従順さに「少しでも癒されてリラックス」してもらえればと願いました。
知的障害児と犬の関係
息子1くんとmasaの関係は、予想はしていましたが当初は少なからず大変でした( ;∀;)
masaを迎えるまで知らなかったのですが(←これもよくない)、息子1くんは動物自体が苦手だったようです。
言語喪失前は外で犬を見ると「わん」、猫を見ると「にゃー」と言って近寄っていたのですが・・・「家の中にワンコがいる」のとはちょっと違っていたようです。
ちなみにふれあい動物園などのひよこ、モルモット、うさぎなどでさえビビります(笑)
自閉症児には犬より猫がよかったかも
masaはとびきり「人が好き」なので、だれにでもしつこく「あそぼあそぼ」してくる子犬ちゃんでした。(現在はずいぶん落ち着いた大人なワンコです)
自閉症児にとっては「しつこく自分の世界に踏み込んでくる」ワンコだったようで、しつこくされると耳を抑えて、ふいっとワンコから距離を取っていました。
猫も一時期飼っていたのですが、猫は犬ほど積極的にしつこいほど寄ってこないので、猫が息子1くんのそばにいても平気そうにしていました。
また、同じ寒がりということもありヒーターの前に息子1くん&猫が並んで陣取っている光景はよく目にしました(笑)
(猫はわたしと息子1くんにアレルギーが出てしまい、猫好きの知人に引き取ってもらいました。今でも幸せそうに暮らしていますよ)
障害児を飼い主の一人と認識させる
当時は今よりもまだ息子1くんの目立った問題行動も多く、どうしても息子1くんを注意する事が多い毎日でした。
そんな様子をワンコはしっかりと見極めていました。「怒られてばかりいるあの子はmasaより偉くない」と認識し始め、masaは息子1くんに対し吠えたり、威嚇するようになりました。
わたしが息子1くんを「自分が思っている以上に怒っている」と気づかせてくれたのはワンコでした。
もちろん、 注意したりしかることは娘ちゃん・息子2くんにもありました。
でも、今よりも心に余裕がなかったわたしは息子1くんに「何回言ってもできない」「何でできないの」という怒りをぶつけていたのだと思います。
masaの行動に気づいてから、息子1くんを注意する時も丁寧に、大きな声を出さないように心がけました。
するとmasaも「息子1くんもmasaの飼い主」と理解したようで、息子1くんに対して吠えたり威嚇することはなくなりました。
知的障害児にトイレを教えてくれる
最近でもまだトイレトレーニング真っただ中の息子1くん(中学生男子)。
時間排泄をしているので「トイレは~?」と声をかけると向かうのですが、息子1くんが気乗りしない時はトイレに向かいません(反抗期)。
するとmasaが息子1くんの周りを駆け回り「わん・・・わん」と数回吠えて促しているようです。
masaに言われると「も~うるさいな」という顔でトイレに駆け込んでくれる息子1くんです(´ω`*)
知的障害児との場所の取り合い
masaと息子1くんは同じクッションや毛布が好きだったり、ソファの座る位置が一緒だったりします。
masaしかいない時は、ここぞとばかりに占領していますが、息子1くんと場所取り争いになるとmasaが譲ってくれることが多いようです(笑)
仲がいいような悪いような2人です。ただ眠るときは、masaはわたしの横で寝るのが定位置なので、なぜか寝ている息子1くんを守るのはhimeの担当で息子1くんの顔の横に陣取っています。
知的障害児とのワンコ散歩
masaは飼い主の横にぴったりとくっついて離れないワンコなので、息子1くんがリードを持っていても大丈夫です。
リードを持っている時の息子1くんはなんだかうれしそうで、自信にあふれた表情をします(*ノωノ)
たまに息子1くんは注意がそれて、リードを離してしまいますがmasaはきちんと待っています(笑)
masaはわたしから息子1くんが離れてしまわないように(?)振り返りながら進みます(でも、軽いので引きずられます笑)
きょうだいと犬の関係
家の中では、どうしても息子1くんにかかる時間が多い分、ワンコと仲良くしてくれればと考えていたのですが、願い通りに仲良くなってくれました。
きょうだいは手放しで可愛い
学校から下校するとmasaとhimeが玄関までダッシュで迎えに来てくれるのが一番うれしいという息子2くん。
思春期のもやもやをhimeにこっそり話している娘ちゃん。ソファでくつろぐときはいつもどちらかを膝にのせるのが習慣です。
きょうだいはすすんでお世話をしてくれる
息子1くんにワンコのお世話は難しいですが、きょうだいはすすんでしてくれます。
そこから優しい気持ちが生まれてくれればと、願うばかりです。
母子家庭とドッグセラピー
ここまでとても楽しい気持ちで紹介してきましたが、やっぱり現実としてワンコにはお金がかかります。
特に春は健康診断や、狂犬病などの予防接種が目白押し・・・
ワンコは人間と違い健康保険がないのでお高くつきます。
何度か真剣にワンコたちを(貰い手があったら)手放そうかと悩んだのですが、
「娘ちゃんがバイトできるようになるまで待って。
masaとhimeがいても大丈夫なように手伝うから」
と娘ちゃんに言わせてしまい、深く反省しました。
最後に
人間同士では言葉が通じないとコミュニケーションが取れないと思ってしまいがちですが、ワンコとの関係のように言葉が無いからこそ「相手をしっかり見る」こともできると思います。
かけがえのない家族になってくれているmasaとhimeにもありがとう。
長くなりましたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。
みなさまにとってかけがえのない一日になりますように~
<障害児を育てる>食べ物の見た目に対するこだわり
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
昨日4月21日は2019年のイースターでしたね。
イースターは毎年日にちが変わるので、わかりにくいですが(*´Д`)
春分の日(3月21日)の次の満月が終わった後の日曜日がイースターに当たります。
なので、遅い時と早い時の差がずいぶんあります。
障害児もきょうだいもイースターを楽しむ
我が家では毎年イースターになにかするということはありませんが、気づいたときは「卵料理にしよ~」くらいは考えます。
娘ちゃんが部活に持っていくお弁当作りもあったので、今年はウズラの卵をイースター仕様でカラフルにしてみました。
イースター色付き卵の作り方
今回はウズラの卵でつくっていますが、普通の鶏の卵でも大丈夫です。
重度知的障害の息子1くんにも手伝ってもらえるくらい簡単で、イースター以外でも使えるので、ぜひ作ってみてください( *´艸`)
1.材料
ゆでたまごを必要個数用意します。
ピンクの卵:紅ショウガの赤い液体
黄色のたまご:カレー粉を少量の水に溶かす(今回はマヨネーズ+カレー粉)
紫の卵:茄子の浅漬けの青い液体
2.作り方
それぞれの液体とゆでたまごをビニール袋に入れ、できるだけ空気を抜いて結ぶ。
冷蔵庫に入れて約30分間おきます(時間が長いと卵がしょっぱくなります)
たまに卵の場所を移動すると、まんべんなくきれいに染まります。
3.30分経ったら卵を液体から取り出して、軽くすすぎ洗いする
水を拭きとったら完成!
知的障害児の卵料理は見た目にこだわる
今日もビニール袋に卵と液体を入れるお手伝いをしてくれた息子1くんですが、カラフル卵になったウズラの卵は食べません(笑)
普通のゆで卵は大好きで、口の中ぱさぱさじゃない?と心配するほどに食べます。
自閉症でもある息子1くんは、食べ物の見た目にかなりこだわりがあります。
特に万能に変化する卵料理はOKな料理とNGな料理がくっきり分かれいます。
知的障害児がこだわりOKな卵料理
ゆで卵、目玉焼きはいつでもOKな卵調理です。
THEたまごといった、白身と黄身がくっきりと分かれていて、まじりっけのない純粋な卵と言ったイメージからなのか、好んで食べます。
味付けに塩コショウや、ケチャップやマヨネーズを乗せるのは問題ないようです。
また、中華炒めに入っているウズラの卵はほじくり返しても発見して食べたがります。
知的障害児がこだわりNGな卵調理
卵焼き、錦糸卵、オムライスはNGです。黄色なのですが、白身と黄身が混ざっているから卵だとわからないのが原因だと思います。
卵焼きは最後まで残し、錦糸卵とオムライスは卵の部分は外すといった行動をします。
茶碗蒸しはたぶん「変な味のあったかいプリン」、タルタルソースは「異物混入のマヨネーズ」と言った認識です(笑)
また、しょうゆベースのたれに付け込んだ味玉(角煮と一緒に込んだり)は、卵とはわかっているものの白身が茶色く染まっているからか、すごーく嫌な顔をして食べるときと食べないときがあります。
知的障害児の色付き卵の受け入れ具合
今回は作る工程からカラフル卵を見せたので、受け入れてくれるかと期待して息子1くんに進めてみました(*^-^*)
袋から取り出した時点でも、息子1くんに「卵だね~」というと、うなずいていたので「これは卵」とはわかっていると思います。
知的障害児に卵だと認識させる
洗い流した卵の水を拭きとる際も「卵だからね」と確認したのですが、ここで息子1くんから腕をつかまれてストップが入りました。
ミスがすっかり拭き取れている卵を「もう一度拭いて」というのです。
そう「色が落ちてないじゃん(いつもの白い卵に戻ってないじゃん)」と言っている模様です・・・わざわざ色付けたのに(;´・ω・)
その後、卵を半分に切って「ほら、卵でしょ」と認識させようと見せたのですが、やはり「白身に色がついてる」と違うらしく、全く受け入れてもらえませんでした。
障害児をお手伝いに参加させる
息子1くんは今日つくったサラダは、カラフル卵以外を食べるという最も悲しい結果になりました(笑)
今日のように、障害児がちょっとしたお手伝いをしてくれることは「ありがとう」と言われる機会も増え、「人の役に立った」という満足感も得られる(と思う)ので大事にしています。
障害児のお手伝いは「できればやってほしい」ことから
絶対やってもらわないと困ることをお手伝いにしてしまうと「やってないじゃん」「なんでやらないの?」「もうお手伝い終わったの?」など小言が多くなってしまいます。
また、結局お手伝いしてくれなければ、息子1くん以外の人がしてしまうので「自分がしなくていいのか」と認識されてしまうこともあります。
なので、息子1くんには「してくれると助かる」程度のお手伝いをしてもらっています。
今日のように料理を手伝う、自分の箸を持っていく、学校の用意をリュックに入れる(息子1くんがするの入れるだけ)などのお手伝いをさせています。
最後に
少しずつ受け入れられるものが息子1くんの中でも増えています。
それは親としてとてもうれしいことなので、同じように息子1くんにもうれしいことをわかってほしくてお手伝いを少しさせています。
できないことは圧倒的に多いですが、「できたらホメてあげたいな」と思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆さんにとって素敵な日になりますように~
<障害児を育てる>障害児の散髪の重要性と実際
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
重度知的障害&自閉症の息子1くんは、専門医にも「超多動だね~」と言われるほど落ちつきがなく常に動いている中学生です(;^_^A
食事の際でも、いまだに目を離すと瞬間移動していることがあります。
(外食ではじっとしていてくれることが増えましたが)
苦手なことが多い息子1くんですが、先日、苦手なものベスト3くらいに入る散髪に行ってきました。
障害児なのに坊主頭の理由
息子1くんは3ミリの坊主頭がベースで、2ヶ月に1回のペースでバリカンで刈ってもらいます。
2年前までは、わたしが自宅で息子1くんをバリカンで散髪していたのですが、息子1くんの力がかなり強くなり暴れるので断念しました。
坊主頭にこだわりがあるわけではないのですが、もともと息子1くんはかなり強い天パなので、髪が伸びるとボディソープ用の泡立てネットみたいなくるっくるのアフロになってしまうのです(笑)
障害児が自分でできない「お手入れ」は楽が一番
坊主頭は何よりお手入れが楽です(笑)
お風呂は大好きなので問題なくシャンプーやトリートメント(今はしていませんが)はできますが、問題は髪を乾かすことと朝のお手入れです。
重度知的障害の息子1くんに「髪を整える」ことはできませんから、必然的に介助が必要なことになます。
さらに、自閉症傾向がある人に多いですが、息子1くんは顔や頭に触られることを嫌がりますし、大きな音のドライヤーも苦手です。
障害者が嫌がることを介助するのは大変な労力と時間と根気がいります。
わたしは申し訳ないですが髪のお手入れという毎日の「名もなき介助」は断念しました。
障害児の散髪の重要性
以前、記事にした話ですが、人は初めて出会った人の第一印象を決めるのに、3種類の情報を得て判断すると言われています。
1つ目は視覚情報(見た目・表情)、2つ目は聴覚情報(声のトーン・話し方)、3つ目は言語情報(話の内容)です。
またこの3種類にはそれぞれ優先順位があり、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%の割合で第一印象を決めるのです。
重度知的障害のある息子1くんは構音障害もあり、単語さえ話すことができません。
うなる事やテンションが上がって声を上げる事はありますが、話はできません。
息子1くんと初めてあった人は、
聴覚情報と言語情報が得られないため、
「視覚情報のみで判断」し、第一印象を決めるしかないのです。
話せない障害児は見た目が100%第一印象に繋がる(可能性が非常に高い)のです。
生まれ持っての顔や体格は変えられませんが、清潔感などは意識すれば変えることができます。
整った髪の方が(坊主でも)、おしゃれでなくても清潔に見えますから。
坊主頭はアトピーの薬をつけやすい
息子1くんはアトピー性皮膚炎です。成長と共に落ち着いてきているのですが、日々保湿剤は欠かせません。
特に冬場の乾燥やプールの塩素の刺激には弱く頭皮まで乾燥してしまい、カサカサでかゆくなることがあります。
「かゆい」などの生理的現象は障害児には大敵で、「かゆい」に意識がいってしまうと他の何も手に付かなくなってしまうことさえあります。
坊主頭にしていると、頭皮の様子もわかりやすく、薬も塗布しやすいという介助者の利点があります。(天パだと頭皮まで薬が塗りにくいんです)
障害児の坊主頭は珍しいから撫でてもらえる
番外編ですが、坊主頭は特別支援学校では珍しいようです。
そして、先生やお友達が面白いのか、かわいいのか、気持ちいいのかわかりませんが、よく息子1くんの頭をなでてくれます(笑)
息子1くん自身もなでていますが、なでられるのは「わるいことじゃない」と知っているので、まんざらでもない表情を浮かべています( *´艸`)
障害児は散髪の何が苦手なのか
特別支援学校に通う生徒さんはやはり、散髪が苦手な子が多いです。
じっとしているのがまず苦手という子が多く、ケープがいや、はさみが怖い、(パーマ液などの)匂いが気になるなどの理由があります。
障害児はバリカンの音が苦手
発達障害児で多いのが息子1くんと同じで大きな音が苦手という子です。
耳元でなる大きなバリカンの音は、息子1くんも苦手で頭をくねらせて逃げようとします。
「音はしない」がはさみだと長時間かかる
音がしないように髪をある程度伸ばして「はさみで切ってもらう」のが一番なのですが、バリカンよりはさみは長時間かかるというデメリットがあります。
(先日も息子1くんより先にスタートした紳士よりも、後からスタートし暴れながらバリカンしてもらった息子1くんの方がかなり早く終わりました)
また息子1くんの場合は、音のした方を向いてしまうので、シャキンと言うたびに振り返る危険があります。
多動の子は動き回る事も、突然予想もしない方向に動くことも多いので、
はさみは切れ味がいいので危険性が高いともいわれます。
障害児は回数を重ねることが一番
療育の基本ですが「何回も繰り返すこと」が障害児にとっては、「慣れる」ための唯一の方法です。
「慣れる」まで泣こうが暴れようが「何度でも繰り返し」て、
「見通しを持って」安心して「できるようになる」のを目指します。
日常のすべてが「繰り返しの療育」です。
いつも暴れる障害児を散髪してくださってありがとうございます
息子1くんは近所の1000円カットに通っています。
いつも主に男性の方が「しょーがないな~」と気合を入れて(わたしも両手をつかみながら)バリカンしてくれます。
「上手に逃げるから、面白いよね~」とかいいながら切ってくれます。
先日は息子1くんに手慣れたスタッフさんがみんなさんお休みだったらしく、「慣れた方の方が・・・」とおすすめされましたが、初めての女性の方にカットして頂きました。
「1回理容室に行って何もしないで帰ってきたら、散髪はしなくてもいいんだと(息子1くんが誤って)思い込んでしまう」方が困るので、「申し訳ありませんが、できる限りで結構なのでお願いします」と「暴れないように手伝いますし、だいたいでも構いませんで切っていただけませんか」とお願いしました。
やはり暴れてしまいましたが、さすがプロのスタッフさんきれいに仕上げていただきました。「もっときれいにできればよかったんですけど・・・」とまで言っていただき、それだけでうれしかったです。
ご迷惑はおかけしましたが、またひとつ、息子1くんの世界が広がった気がしました。
最後に
障害児は散髪に限らず身だしなみを整え維持するのが難しいです。
いくつもの介助があって身だしなみが作られているのです。
健常者にとっては「できて当たり前のこと」を障害者が「努力して行っていること」だと少しでも知っていただければと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆様にとって良い一日になりますように~