<障害児を育てる>放課後等デイサービスへの行政指導に疑問
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
あっという間に「汗ばむ陽気」になりましたね。
今日は急に寒さが戻ってきていますが・・・
次々と見ごろを迎える花が咲き、やっぱり春はいいな~と感じます(^^♪
放課後等デイサービス
重度知的障害&自閉症の息子1くんは普段から放課後等デイサービスを利用しています。
現在、2か所の事業所を利用していますが、主に土日・祝日に利用している放課後等デイサービスから「行政指導による利用時間の変更について」というお手紙が届きました。
こちらの事業所は365日放課後等デイサービスを運営しおり、仕事時間などに合わせ送迎の時間を工夫してくれています。日曜や祝日に仕事があったり、きょうだいの行事がある時などにとても助かっていたのですが、どうやらそこが行政から見ると引っかかる様です。
行政からの指導内容
実際の指導自体は分かりませんが、配布されたお手紙に記載してあった「改善」指導内容は主に2つのことでした。
放課後等デイサービス利用時間の短縮
「利用時間が長すぎるのでは」という指摘をされたそうです。
放課後等デイサービスでは送迎時間を工夫して下さるので、「仕事だから少し早めにお迎えに来てほしい」「用事が終わらないので遅めの帰宅にしてほしい」などの要望を受け入れてくれています。
わたし自身、土曜日は仕事なので「朝は8:30までにお迎え、夕方は18:30頃送迎」をお願いしています。もっと長い方もいらっしゃるようですが。
(わたしの家はこの放課後等デイサービスから遠いので基本的に送迎は最初か最後になることが多いです)
休日の利用時間が基本10:00~16:00なので、送迎を踏まえてももっと短くできるのではという指摘のようです。
放課後等デイサービス休日利用の是非
こちらの放課後等デイサービスは365日利用可能です。(年末年始・お盆や祝日などは利用時間の短縮もあります)
その点がこの放課後等デイサービスのウリでもあるのですが。
「休日は本来、家族と過ごすのが望ましい」という観点から、「どうしても」という緊急時以外は「開所するのは好ましくない」といった指摘を受けたようです。
放課後等デイサービスを使う理由
障害児を育てる親の側からいえば、平日であれ、そもそも特別支援学校の下校時間が早いことが一番ネックになってきます。
放課後等デイサービスは、1人では過ごせない子どもたちの放課後・学校休業日などに、療育的機能と居場所的機能を備えた場所です。
休日は障害児の居場所としての機能を多く求めているのであって、休日であれ家族全員がお休みということはめったになく、「障害児を施設に丸投げ」したいわけではないんです。
仕事の時間
わたしの仕事も土日休みではありません。時には祝日も出勤になる事もあります。
「障害児も土日は家族で過ごすべき」という意見は分かりますが、
今どき普通に土日祝日休みなんて行政さんくらいですよ~という観点も持っていただきたいです。
また、仕事は今でも短縮して貰っているのに、更に短くしろと言われているようなもんです。
障害児の母親95%は安定した職業に付けないと言われているのは、仕方のないことでは済まされませんし、母子家庭では死活問題です。
きょうだい児との時間
このブログでも、何度か障害児である息子1くんをデイサービスにお願いし、きょうだいとお出かけしたことをのせました。それって悪いことなんですか?
「障害児がいるから映画は見られません」「障害児がいるから人混みはいけません」「障害児がいるから静かに楽しむ場所はダメです」「障害児がいるから・・・」をきょうだいに強要しろってことなのですか?
「お母さんが工夫して・・・」「身内の方に手伝ってもらって・・・」とよく耳にしますが、工夫はすでにしているし、高齢で入退院を繰り返している親に、孫なんだから障害児をみなさいっていうことですか?
授業参観・懇談会・運動会・役員など様々な学校行事があります。受験生になったので高校見学も行きます。全部に息子1くんを連れていくことがどれだけ大変で、大騒ぎで、息子1くん自身の負担にもつながることは考慮されないんですか?
介護者の負担軽減はいけない事なのか
平日は仕事をして、休日も残った家事を片づけたり、他の予定を済ませたりとせわしない毎日ですが、障害児の介護者に「ゆったりする時間」は与えられてはいけないのでしょうか?
重度知的障害児が家にいて「たまにはゆっくりさせてよ」なんてことは現実として難しいですが、ずっと気をはっている事は人間なので出来ません。
2ヶ月に1回でもゆっくり休みたいと思う「障害児の親」の心はそんなに贅沢と非難されるものですか?
息子1くんはショートステイ(短期入所)の許可証もとっていますが(今はほぼ使用していない)、短期入所の必要な理由に関し、市役所の担当からは「主な介護者である母親の負担軽減及び休養は必要であると考えられる」と記入していただけたのですが・・・不思議です。
放課後等デイサービスの立場
親と放課後等デイサービスの関係は、年に1回は面談をし、個別支援計画(年2回)も作成してもらい、通所のたびに連絡帳を記入し合う、非常に連絡を密に取りあう関係です。
そのため、わたしたち「障害児の親」の現状も非常によく把握しています。
そこから放課後等デイサービスでは行政からの指導に関し、次のような改善を検討するそうです。
放課後等デイサービス利用時間の短縮
基本的に利用時間をもとにした送迎にする。どうしてもの時は「早いお迎え」「遅い送り」も可能だが、「早いお迎えだった場合は帰りの時間を早めに」「遅い帰宅の場合は、登所時間を遅めにする」など、利用時間短縮にご協力くださいとのことでした。
放課後等デイサービス休日利用の縮小
休日利用についてはできるだけご家庭で過ごしてもらいたいのだが、「どうしてもの場合」のみお預かりするというものでした。
(土曜日が休日にカウントされている現在、わたしは毎週どうしてもなんですが)
今後の放課後等デイサービス
行政の改善指導に対し、放課後等デイサービスの出した改善案は「利用者のことをしっかりと見た」ものになっています。(すぐに実施ではなく順次変更していく点も含め)
ところで、放課後等でサービスの「改善」を指導しにきた行政は「どこを向いている」のでしょう?
利用者(障害児本人)のためという発想だと思うのですが、障害児が生きていくうえで基盤となる生活、また生活を支える家族は置き去りになっていると感じました。
障害児が生きていくのは家族の中です。障害児のいる家族が成り立っていなければ、「障害児本人のため」になることはできません。
放課後等デイサービス利用者の不安
放課後等デイサービスは行政の監督のもと、運営されています。
行政の指示に従わないわけにはいきません。
今は大丈夫でも、これから先、どんどん放課後等デイサービスに「しばり」ができることをとても不安に思います。
「障害者本人」を置き去りにして、物事が決まる世の中ではなくなることを願います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
みなさまにとってよりよい一日になりますように~