シングル(未満)マザー ~鏡花水月~

重度知的障害児の中学生(自閉症)ときょうだいとの日々。同じ悩みを抱える誰かが少し明るくなれるように。

<障害児を育てる>発達障害のわからない感覚

こんにちは。

いつもご覧いただきありがとうございます。

わたしは普段使うものをセールのタイミングで購入することが多いです。

ポイント効率よく貯めたいですし・・・(*´∀`*)

必需品のコンタクトレンズは毎回、絶対購入していますね。

わたし自身がド近眼なので、日常生活にはコンタクトレンズは欠かせません。

眼鏡もありますが、ド近眼過ぎて薄型レンズにしても重いので、長時間着用すると耳が痛くなってしまいます。

そのため、かれこれ20年以上コンタクトレンズを愛用しています。

 

 

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「わからない」視力0.02の世界

わたしの視力は0.02程度です。

このくらいになると、視力検査もちょっとだいたいな感じになってきます(笑)

視力検査表の一番上ももちろん見えないので、

一番大きいCを切り取った厚紙を看護師さんが近くに持ってきてくれます。

わたしが欠けている部分がわかるまで、看護師さんがそのCを近づけてくれます。

ほぼほぼ、手を伸ばせば触れられる距離になるまで見えてないと思います。

どんな風に見えるの?と聞かれると、ぼやけて見える・・・としか返事ができないのですが、こちらのサイトで表示されている感じに見えます。

https://www.buzzfeed.com/jp/hikaruyoza/shiryoku-yoshi-waroshi

境界線が全くない感じですね。

色の違いは判るので何があるかは(経験を踏まえて)予想がつくのですが、

どこで区切れいるのか、何か模様があるのか、

文字が書いてあるかすらはっきりと認識できません。

特に夜は、ライトが大きく視界を照らしすぎるので、ある意味ライトしか見えません。

無人島に1つ持って行けるなら、

災害時に1つだけ持ち出すとしたら、

眼鏡(コンタクトレンズ)になります。

見えないは「わからない」

視力だけは抜群にいい方に「見えないってどういうこと?真っ暗なわけじゃないんでしょ?」と聞かれることがあります。

最近は、先ほどのサイトを紹介し、こんな感じですと説明するので、納得してもらえることが増えました。

自分が見えているのに「わたしは見えない」というのは不思議ですよね。

何も見えないの?と尋ねれば、「色形はなんとなくわかる」と答えます。

どうゆう風に見えてるの?と聞けば「ぼやっとして見える」と言い、

「書いてあるのは見えるのに、書いてある字は読めない」と答えます。

経験した人にしかわからない感覚の一つだと思います。

人に伝わらない「わからない」

この視力が悪くて、世界がよく見えない感覚は

「なんて説明していいかわからないけど、

わからないんだよ」という

息子1くん(重度知的障害・自閉症)の世界にそっくり

だと感じることがあります。

息子1くんは、そこに車がある、テレビがある、食べ物があるなどのことはわかります。

それぞれが何をするものなのかも、おおよそ知っています。

けれど、どうしたら使えるのか、使って何をしたらいいのかなどがイマイチわかっていないません。

息子1くんは「車がある」と「車は乗って走り出すもの」だと知っています。

でも、「車がある」と、「ナンバープレートの数字ばかり気になって触っしまう」のです。

「車がある」隣に「同じ車がある」と、同じものが集まったことに興奮してしまいます。

「車がある」ので乗って「シートベルトをした」のに、すぐに「動き出さないときがある」のでイライラしてしまう。

どうしても感情が前に出てきてしまいますので、息子1くんをよく知らない人に

「なんであんなことするのだろう」と理解されないことも多いですが、わかってはいるのです。

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発達障害者の「わからない」を助ける

わたしの視力は、コンタクトレンズによって補われ、普段の生活ができています。

息子1くんも、コンタクトレンズのように「手助けしてくれるもの」があれば、生活しやすいのです。

「してはいけない」と分かっていても「してしまう」ことは、先に「してはいけないことを思い出させてくれる」なにかが。

(開けてはいけないドアには×マークなど)

言葉で「何が欲しい」を伝えられなければ「絵カードや写真」を使えば伝えられます。

息子1くんの「息子1くんにははっきりルールのわからない世界」が

「少しでも、はっきり見える世界になるように」なるコンタクトレンズのような役割を担えたらと思います。

また、願わくば、

息子1くんのコンタクトレンズになってくれる方や、

息子1くん自身ができる手助けをしてくれる方法に、

1つでも多く出会えますように。

息子1くんが苦しむ姿がひとつでも減っていきますように

最後に

障害者が近くにいたら、困っていたら、ぜひどうか手を差し伸べてください。

その手がないと、障害者は世界がよく見えていないのと同じなんです。

健常者だって、1人ですべてができるわけではないのですから。

みなさまの今日がまた心豊かな一日になりますように~

最後まで読んでいただきありがとうございました。