<障害児を育てる>障害児の受容を目指すインクルーシブ教育
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
先ほど、恒例のうさぎ神社(調神社)に参拝した後、いつもお散歩する公園に行ったお話をしました。
そのなかで、久しぶりに息子1くんの行動に対し、ひそひそ話と冷たい視線を向けられ、1つの感情を思い出しました。
偏見の目っていうものです。
障害児を「偏見」の目でみる人たち
重度の知的障害を持った息子1くんを距離を置いた眼で見る人が一定数いるのは仕方のないことです。
だって少数派だから。
きっと何十年も前から比べたら、ずっと理解してくれる人(がっちりでも、にわかでもいい)は増加しているんだと思います。
息子1くんは知的レベルは2歳程度ですが、おかげさまで体つきは中学生らしく母を追い抜こうとしています(-_-;)
なので、最近は「親のしつけが~」とか、「目を離さないでちゃんと育てなさい」「親の愛情が足りないのよ」などと見ず知らずの人から怒鳴られることななくなりました。
知らない人からでも「障害者認定」されてる気分です(笑)
まあ、息子1くん自身がちょっと成長したというのも大きな変化ではありますが。
そんなふうに「子育てがなってない」という人たちはやはりご年配の方が圧倒的に多かった気がします。
でも、反対に直接は何も言ってこないけど、距離をしっかりとってくるママさんは年代問わずにいらっしゃいます。
それが悪いとは言わないけどね。
障害児を受容して下さいとも言いませんけどね。
「偏見」は、育った環境によって決まる
本当に小さな幼稚園くらいの子たちは「障害」なんて知りません。
でも、障害のある子が「みんなができることが、できないこともある」のは分かります。
そして自分たちが親にしてもらいように無償の優しさ、本能的な動きで「その子のできないことを自然にサポートしてくれる」ことが多いです。
息子1くんは、もう大きいので、そんな小さい子は逆によってきませんが(笑)
(息子1くんも小さい子が怖いので)
ですので、わたしは障害児を受容できるかどうかについて、
小さな子が障害のある子と接したときの、親の反応・対応がその子の今後の「障害者へのイメージや障害を持った人への接し方を大きく左右する」のだと思うのです。
「できないことはだれでもあるもんね、困っている人がいたら手伝ってあげればいいんだよね」と肯定的に取って受容できるか、
「あの子は〇〇もできないんだね、大変だね、かわいそうだね」とマイナスイメージでとって偏見の目でみるか、
という「保護者の障害者へのとらえ方」による声掛けの選択の積み重ねで出来上がっているんです。
くるくる回っている息子1くんを見たら,
「なんかうれしそうだね、早く回っててすごいね、喜んでる表現なんだね、面白いね」と受け入れてくれるか、
「あんなに大きいのに回ってて変だね、どこか他の人と違うね、恥ずかしいね」と避けて通るかです。
インクルーシブ教育
インクルーシブ教育という言葉をご存知でしょうか?
簡単に言うと、障害のある人もない人も、だれもが望めば同じ場所で学べるし、必要であれば合理的な配慮を行って地域の普通学級で学ぶことです。
うちの息子1くんのように重度の障害がある子には少し難しいですが、軽度の障害がある子、グレーゾーンの子には望ましい考え方だと思います。
わたしがこのインクルーシブ教育をいいと思うのは、小さいころから「障害を持った人が近くにいるのが当たり前」という環境が形成されるからです。
小さい頃はだれもが、みんなに優しくできるので、障害児(者)を受容することが当たり前の考えとした「心が育まれる」のです。
教育は机に向かう「勉強」だけではなく、人の心を「教え育む」ことです。
インクルーシブ教育には健常児の保護者の理解が必要
でも、現状は言っちゃ悪いですけど、「障害のある人との付き合い方は、その人が育った環境で学んでくるもの」ですよね。
インクルーシブ教育の難しい点は、軽度でも障害のある子の親が感じるのは、健常児の親御さんへの引け目です。
迷惑かけてしまっているな、うちの子だけできていないな、ほかの子がしないことして目立ってる、変な目で見られてないかな?などなど。
障害児を育てる親の気苦労は絶えません。もちろん、人様に迷惑をかけないように人一番気を遣って、ほかの子に追いつけるように努力もいっぱいしているんです。
インクルーシブ教育で更に大事なのは、健常児の親御さんが「障害を持った子を区別するような言葉」や「かわいそうな目」ましてや「偏見の目」で見ないことです。
健常児の障害者に対する態度で「親御さんの考え方とか、どんな教育を受けてきたか」がわかりますよ~って話。
付け加えるなら、言っちゃ悪いですけど、ぜひ「誰だって平等に自分が障害者になる可能性も、障害者と親族関係になる可能性はある」という視点を持ってください。
障害者の理解を深めるインクルーシブ教育
わたし自身、息子1くんをすべて受け入れきれているかもわかりません。
特別支援学校の先生だって、デイサービスのスタッフさんだって、役所の職員さんだって、「障害者の受容」や「障害に対しての理解の程度」に個人差は大ありです。
だからこそ、小さいころから「障害を持った人が近くにいるのが当たり前」という環境が形成されるインクルーシブ教育は必要です。
「障害者・障害児にはまだまだ生きにくい世界」が少しでも緩和されていくことを切に願います。
「障害児をもったとき(障害者になったとき)、
不安や暗い気持ちで押しつぶされない時代になってほしい」
最後に偏見の目にいいたい
息子1くんは突然大きな声を出してしまうけど、
かなり大きい声で、狭い道のど真ん中で長時間井戸端会議してる人いるじゃん。
場所考えないで大きい声で電話してたりするじゃん。
息子1くんは突然走り出してしまうけど、
後方確認しないで飛び出す自転車とか、横断歩道じゃないのに無理やりわたる人いるじゃん。
息子1くんパニックになって暴れてしまうけど、
その辺にごみ捨てたり、公共物大事にしなかったりする人いるじゃん。
息子1くんは人にぶつかってしまうこともあるけど、
歩きスマホ・自転車イヤホンしてる人言われたくないから。
「できないけど一生懸命生きてる人」と「できるのにわかっているのにやらない人」ですよ。って(笑)
普段わたしがいつもにこにこしているのは、まわりの健常者のご機嫌を取る為ではありません。
「怒っている人・機嫌の悪い人」が苦手な息子1くんの為や、
障害児のきょうだいといわれる娘ちゃん・息子2くんが強く生きる為だから。
と、障害のある子、障害のない子、両方を育てる母として思うことです。
失礼なことを散々書きまして、申し訳ありません。
不快に思われた方にはお詫びします。
最後までお付き合いただきありがとうございました。
みなさんに素敵な日になりますように~
自閉症・知的障害児が感じるお花見の魅力
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
先日、恒例のうさぎ神社(調神社)に参拝した後、いつもの公園に行きました。
桜はもう散り始めていましたが、その散っていくさまも見事で・・・
風の中で舞う桜に見惚れてしまいました。
舞い散る桜が自閉症児には魅力
重度知的障害と自閉症傾向のある息子1くんは、ひらひらと回りながら散っていく桜が大好きです。
普通に花を見上げる、お花見はできませんが、動きのある桜吹雪は誰よりも一生懸命に体で感じ表現しているように見えます。
手を軽く広げ、桜吹雪の中で自転する息子1くん。
表情は力が入っていない、とても穏やかな顔です。
これが障害を持った息子1くんのお花見の楽しみ方です。
あ~、リラックスできてるな~。よかった~
と、わたしは少しほほえましい気持ちになります。
3人でおにぎりを食べて、くつろいで・・・ごくごくありふれた日常でした。
わたしたちにとっては、ごく当たり前の見慣れた風景ですが、やっぱり目立ちますね。
息子1くんはこれでもかっていうくらい高速回転したり、回転ジャンプを取り入れてみたり。(自閉症児の特徴的な動きですが)
たまにはしゃぎすぎて大きな声も上げてしまいますし。
近くの人に迷惑にならないように端っこの方で、くるくるしているのですが、やっぱり「障害児」と思うのか、振り返る人は多いです(;・∀・)
この日もひそひそされてましたが(笑)
自閉症児は桜の花びらが水面で揺れるのも魅力
池の白く映っている部分は、光の反射ではなく桜の花びらなんです。
まさにジュータンの様にびっしりと敷き詰められ、見事でした。
(近くで見るより遠くで見た方がきれいなパターンですね)
また、水面にうつる桜はおぼろげで絶品です( *´艸`)
自閉症児は水が好きな子が多く(嫌いな子もいます)、息子1くんは飛び込みそうになるので、「眺める」ときは手を放しません(笑)
ゆらゆら水面に浮かぶ桜の花びらは、自閉症の息子1くんのどこかをくすぐる様で、笑いながら見入っていました。
ふと気づいたのですが今年はお花見に多くの外国の方が例年より多くいらっしゃいました。
日本のお花見がブームなのは本当らしい・・・と実感しました。
息子1くんは、ぱっと見、ハーフの様な顔立ちをしています。
小さい頃は今よりくっるくるの巻き髪でしたしので、発達相談(当時2歳前後)で最初に聞かれるのは、「お父さんはどちらの国の方ですか?」でした(笑)
日本人なんですが・・・(;´・ω・)
現在でも、外国の方と並んでもあまり違和感のない息子1くんです。
自閉症児は 東屋でご飯がおすすめ
母の日焼け防止のために東屋をセレクトしたわけではありません(笑)
息子1くんはレジャーシートを敷いて食事するのは苦手です。
自分と同じ高さに食べ物を並べるのが、ちょっと嫌という感覚でしょうか。
少し前までは、レジャーシートのカサカサという触り心地と音、日光の反射具合が気になって仕方なかったこともありました。
赤ちゃんもビニールの音が気になる時期有りますよね。そーゆーとこが、まだ知的に幼いな~と感じる息子1くんです。
他にも、レジャーシートの横にはすぐ芝生や土があるので、ついつい感覚遊びをしたくなり、手を出してしまっていました。(食事中だと困っちゃいますよね)
簡易テントもありますが、基本的に狭い密室が大好きなので、出てこなくなってしまうので今回はまだ、日差しも弱いのでもっていきませんでした(*^▽^*)
なので、空いていればベンチか東屋へ行って食べるようにしています。
自閉症児が一番好きなのは散り積もった桜
いつもの公園で桜が本当に吹雪の様に散っていました。
池も道も桜の花びらでいっぱいです。
道に舞い降りた花びらは、人の足並みによって道の端っこに自然と寄せられていきます。道が続く限り、端に寄った桜も続いています。
息子1くんは、その集まった花びらの上を、また花びらを舞い上げながら歩くのが好きです。
幼い子供の様に感覚遊びを楽しんでいます。
お花見に行っても「ちゃんと桜の花を見ない」とお悩みの自閉症児の親御さん、ぜひ足元の桜を一緒に楽しみましょう♪
息子1くんと並んで歩く息子2くんが
「息子1くんは、桜の川を歩いてるんだね。
息子1くんが歩くとふわってなってきれいだね」
吹き溜まりみたいな、良くない言葉しか使ってこなかったわたしは、ドキッとしました。
本当に同じ目線に立つってこういうことなのかなと。
誰かが好きなものは、キレイな言葉で表現してあげたいよね(^^♪
生まれた時からずーっと一緒だった息子2くん。息子1くんの通う施設の人たちにもたくさんあってきました。
障害のある人がいるのが当然、困っていたらできることで助けてあげればいい。
いつの間にか、息子1くんの行動も、気持ちも同じ目線で見てくれているんですね。
最後までお付き合いただきありがとうございました。
みなさんに素敵な日になりますように~
卯月恒例うさぎ神社
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
わたしはうさぎさんが好きです!
でも、アレルギー持ちなので(息子1くんも)きっとうさぎにもアレルギーが出てしまうので、同居することは泣く泣くあきらめています(´;ω;`)
www.strawberrybuffet.work
そんなわたしは欲求を満たすため(?)に、毎年卯月にはうさぎ神社に行ってきます。
今年のメンバーは重度知的障害&自閉症の息子1くんと息子2くんです。
うさぎ神社の写真多めですが、どうぞお付き合いください。
調神社(つきじんじゃ)
埼玉県民の間ではかなり有名な神社で、埼玉県さいたま市浦和区にあり、浦和レッズも参拝しているそうです(詳しくないw)
詳しい場所はこちらをご覧ください。
調神社はつきじんじゃと読みます。
わたしもそうですが、調宮神社(つきのみやじんじゃ)と呼ぶ方も多いです。
「ツキを呼ぶ♪」と言われ、そんなに大きい神社ではありませんが、訪れる人は多い神社です。
月待信仰のため、お月様に住むうさぎが至る所にいらっしゃる神社です。
まず正面に座っているのが、狛犬ではなくて狛兎( *´艸`)
しかも左右とも子連れなんです。もうこの時点でたまりません!!
ジャンプ力がいいからか、背が低いわたしから見ると、かなり高い位置に鎮座しています。
どうしても見上げるショットしか撮れなくてすみません・・・
息子2くんがもっと高身長になったらお願いしようと思います(笑)
左右の狛兎を見比べると、子うさぎに触れる手の位置が違うんですよね。
左の狛兎は背中を優しくなでている感じ、右の狛兎は頭をそっと撫でている感じです。
引退した狛兎さんもちゃんと飾られていました。現在の狛兎さんとはまた表情が違って見えます。
調神社は神社なのに鳥居が無い
狛兎さんのいる階段を上るともう神社の中に入ります。
1枚目の写真でも勘のいい方はお気づきかもしれませんが、鳥居が無いんです。
鳥居の代わりにしめ縄が張ってあります。
鳥居が無い理由は諸説ある様ですが、「神社に荷物を運ぶ際にぶつかってしまうので外された」という説が有力のようです。
ほかにも、調神社には「ないもの」があります。それは松の木。
神社には必ずと言っていいほどあるイメージなんですが・・・こちらにはありません。
調神社はなかに進んでもうさぎづくし
かわいいものが大好きな息子1くんのイチオシスポット手水舎です。
水を出してくれているは、大きなうさぎさんです(o^―^o)
手を洗おうとすると、目線がちょうど合うくらいの高さなので、うれしくなります。
まるっとしたおしりがめちゃくちゃかわいいです。
(神様の使いにかわいいなんて言っていいのかわかりませんが)
息子1くんは「うさぎ」の認識はあまりできていないかもしれませんが、
手水舎でピョンピョン飛んで笑顔を見せていたので、お気に入りなのは確かです。
(犬や猫は鳴き声があるのでわかりやすいのですが、キリンやぞうやうさぎは厳しいです)
手を洗い終えても、流れる水とうさぎさんを見ていたいので、なかなか離れられません。
調神社の本堂と拝殿
お天気も良く、かなりにぎわっていた日なので本堂の正面写真は撮れませんでした。
息子1くんは待つのもにぎやかなのも苦手ですから(;´・ω・)
おでかけはできるだけ笑顔で帰りたいですから
でも、ちゃんとお賽銭を入れて参拝してきましたよ。
なぜかお賽銭だけはとても入れたがる息子1くんです。
ころころと転がる硬貨が光るのも、その音が木製の賽銭箱に響くのも、賽銭箱に落ちていくのも楽しい光景なんでしょうね。(木のおもちゃも大好きですから)
本殿にもうさぎさんが彫られています。とってもりりしい顔つきで、可愛らしいだけがうさぎの魅力ではないな~と、新しいうさぎの一面を見られた気がしました。
本殿の前にももちろん鳥居はなく、しめ縄が飾られています。
調神社の神池をよーくのぞいてみました
授与所の裏の方へと回ると神池があります。木々に囲まれていて、とても雰囲気のある池です。
もちろん池の中には狛兎がいらっしゃいます。
この日はとなりにカメ(本物)もいました。
「うさぎとかめの、甲羅干し比べ」と息子2くんが笑っていましたが、うさぎに甲羅はないのよね(笑)
水が大好きな息子1くんは、もう大はしゃぎですが、飛び込んじゃだめだよ~と注意しつつ奥の稲荷神社も寄ってきました。
息子1くんに負けないくらい池を眺めていた息子2くん。
なんとおたまじゃくしを発見しました!!
おたまじゃくしなんて何十年ぶりに見たんだろう・・・わたし。
雅楽殿には、毎年干支の絵が飾られています。
今年は亥年ですね~
白い猪なのも調神社の雰囲気に合っていますよね。
調神社内をどんどん進むと
お稲荷さんの他にも金毘羅神社と調宮天神があります。
こちらにも鳥居があり、手水舎があります。こちらはうさぎさんではなく、苔の生えた雰囲気のある手水舎です。
調宮天神の隣にはたくさんの絵馬が掛けられ、「ツキをよぶ」ため、金運や勝負運の願い事が多いようです。
金毘羅神社と調宮天神には鈴が付いており、息子1くんもしゃらしゃら鳴らしていました。神秘的な響きは思わず耳を傾けてしまいますね(*'ω'*)♪
調神社の魅力
ここまで調神社内の様子をご案内してきましたが、調神社には「七不思議」と「可愛いうさぎのお守り」という魅力があります。
調神社の七不思議
調神社には、七不思議とよばれるものがあります。
今回挙げた中にも入っていますが、紹介だけしますね。
①神使がうさぎ
②鳥居が無い
③松の木が無い
④ひょうたん池の魚は片目になってしまうらしい
⑤日蓮上人が駒をつないだケヤキの木がある
⑥ハエがいない
⑦蚊がいない
調神社のお守りもうさぎづくし
部活のため一緒に来れなかった娘ちゃんにも、お守りを一つ。
気が早いけど、さわやかな水色が素敵だったので合格祈願にしました。
他のお守りはうさぎさんモチーフです。
一番左のうさぎさんが、振り返りながら「よっしゃ、まかしとけ!」と親指を立てているように見えるのが、可愛いのに頼りがいがあってとても好きです(わたしだけ?)
焼き物のうさぎさん(狛兎モチーフ)はリビングに飾ります(*^▽^*)
自閉症児は空気は読めないけど空気感は伝わる
神社は特有な空気感がありますよね。ピリッとした神聖なイメージが強いです。
けれど、4月の陽気に訪れるせいか、調神社はすこしほんわりと和やかなイメージがあります。
自閉症児は空気(雰囲気)を読むことは難しいです。
でも、その空気感を察する能力はとてもたけていると思います。
息子1くんはお正月の激混みしている神社は苦手ですが、この日のような神社は大丈夫です。
また、神社は背丈の高い気が多いので、木漏れ日がとても穏やかで息子1くんを癒します。ほとんど上を見ない息子1くんが、葉が揺れるのを感じ空を見上げる事もあります。
神様は分からないけど、喧騒を離れたこの空間は、息子1くんにもひと時の癒しをくれたと思います。
この空間に「ありがとう」とこころから思います。
次回は、この後にいったお散歩の様子をお伝えできればと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
みなさんにとっても穏やかな一日でありますように~
<障害児のきょうだい>日常を大事にするために必要なこと
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
あっという間にピンクの桜の時期は通り過ぎ、緑の葉っぱが顔を見せましたね。
うっかりしてると一番「いいとこ」をも逃してしまうのも、「その瞬間を見逃さないように」と桜が注目を浴びる花の理由の一つかも・・・なんて考えてしまいます。
障害児のきょうだいの日常
連休の時にわたしがよく口にしてしまう言葉です。
なかなか連休が取れなかったり、どうしてもの用事が入ってしまったとき、重度知的障害&自閉症の息子1くんのことと折り合いがつかなかったとき、世の中はお出かけ日和なのに我が家ではできなかったとき。
ものすごい罪悪感に襲われることがあります。仕方のないことなのですが・・・
「大丈夫。でも夏休みは絶対ね!」という息子2くんの言葉には、どれだけの気持ちが詰まっているんだろう(;´・ω・)
障害児のきょうだいの日常の変化
今年の春休みは父の入院の準備・手伝いもあり、いつもよりバタバタしていました。
やっと巡ってきた仕事休みの日、息子2くんとおいしいと評判のパン屋さんを探すお散歩に出かけました。
お花見ついでに散策といったイメージでしたが、思った以上に風が強く寒い日でした(´;ω;`)ウゥゥ
二人で「寒い!」「桜散っちゃう!」と大騒ぎしながら、目的のパン屋さんを目指しましたが・・・たどり着かず・・・わたしひどい方向音痴なんです(笑)
グーグルマップでもまず向いている方向がわからず、その場で回転するタイプです。
仕方なく、ご近所のパン屋さんの方向転換しました(^▽^)
お外でのんびり食べようと思ったのですが、あまりの強風のため自宅でほっこりいただきました。
今回の写真はそのパンたちです♬
「ねえ、なんで今日はお休みの日なのに一緒にいてくれないの?」
息子2くんからの問いかけに、焦りました。
その日も仕事は休みでしたが、午後は離婚訴訟の打ち合わせのため弁護士さんのもとに行く予定になっていました。(同席させるわけにもいかないので)
娘ちゃんは部活、息子1くんは放課後等デイサービス、たまに遊びに行っていた実家にも祖父母は病院のためいません。
息子2くんだけお留守番となってしまい、いつもは「犬くんたちがいるから大丈夫!!」なんて言ってますが、やっぱりちょっと寂しかったのかなと振り返りました。
いつでも遊びに行けると思っていた、わたしの実家に行けないと分かったとき、
いつもと何かが変わったとき、急に不安になったのかもしれません。
その不安に寄り添ってあげたくて、打ち合わせも早々に急いで帰ってきました。
今度はちょっとでもお出かけしようね!スイッチもしよう!!
日常を大事にするためには、恵まれていると気づくこと
わたし自身も「いつもと違うこと」で
初めて「恵まれていた」ことに気づくことが多いです。
いつも通りの「普通」を大事にするには、まず恵まれている事に気付くことが必要です。
先日、娘ちゃんは春期講習、息子2くんは習い事に行ってしまい、わたしが帰宅したときには誰もいませんでいした。
「おかえりー」と寄ってきてくれる笑顔がないのはさびしいです。
普段息子1くんが放課後等デイサービスから帰ってきた後、わたしはもう一度会社に5分ほどの仕事をしに戻ります。
行き帰りの時間を合わせても30分未満の外出です。
それでも、息子1くんを一人で留守番させることはできません。
(パニックを起こしけがをしたり、外に飛び出してしまったり、何か食べてしまったりの不安は尽きません)
そのちょっとした時間を娘ちゃん・息子2くんは手伝ってくれます。
何かあったらどうしようという不安な気持ち
パニックになったら少し怖いという気持ち
自分のしたいことを優先できない不満な気持ち
などなど、「大変」と思う気持ちはあるはずです。
でも「仕事でしょ」「少しの時間だし、ママ絶対急いで帰ってくるのわかってるから」と受け入れてくれます。
子どもに甘えてるとも考えられますが、恵まれてるといいたいです。
娘ちゃん・息子2くんがいない日、わたしは息子1くんを連れて再び仕事に向かいます。
障害児のきょうだいに生まれた娘ちゃん&息子2くんの
やさしさ、強さ、たよりがいにとびっきりの感謝をして。
「普通」の幸せに気づいたら、ぜひ「ありがとう」と一緒に伝えてみてください。
障害児のきょうだいにいつも感謝を忘れないように
今ある現状はなんだかんだ幸せです。
ほかの悩み事ができるくらいだから(笑)
幸せなのは、周りの人たちが一緒に「今」を作ってくれているからです。
少しでもかけたら、それは「普通」とはまた一味違って見えるはずだから。
「普通」の幸せを失くさないように、
壊れないようにしっり両手でもっていよう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆様にも幸せな「普通の毎日」が続きますように~。
<障害児を育てる>親が心に余裕を持つ方法
こんにちは。
ご覧いただきありがとうございます。
新しい学年が始まると、追われてしまうのが子どもたち一人一人の提出書類です。
わたしすごくうっかりしているので、1枚書き終わってから初めて、
「これ娘ちゃんのなのに、息子2くんのこと書いちゃったよ」ってことがあります。
今年はないように、気を付けて書ききりたいと思います。
普段は文字書かないので、いい頭の運動になるかと(^^♪
重度知的障害児のこわいもの回避方法
今年度は新しい学校にすすむ子供はいないので、比較的平穏に過ごせています。
保護者会やらは3人分ありますけど・・・
子ども達3人が全員未就学児だった頃の大変さに比べて、少し落ち着いたな~と感慨深く思うことがあります。
重度知的障害(新中学2年)&自閉症の息子1くんは、まだ2歳になりたてくらいのことしかわかりません。
言葉は話せませんし、意味のある単語もほとんど言いません。
気分に合わせて音にならない言葉を発します。
練習していますが、トイレもまだできません。
そんな息子1くんがこわいものは暗いところ、大きい音、大人の怒鳴り声、鬼などです。
でも今一番怖いものは、かなりおしゃべりな「2歳のいとこ」です。
いとこくんは「ママおかえり~」「にーに、たべる~」などちゃんと2語文もマスターしています。
息子1くんといとこくんは理解している言葉の種類が同じくらいなので、いとこくんの話している「これ、ちょうだい」に対し、息子1くんはちゃんと答えてあげます(行動で)
でも、一番こわいのは、いとこくんが泣いてしまうことです。
どうしても回避したいのになかなか思い通りにいかない2歳児!!(笑)
重度知的障害児の心が見える時
息子1くんが何か悪いことをしていなくても泣いてしまうお年頃なのですが、
息子1くんは「泣いた」ことしか理解できないので、
ひたすらに頭を下げて謝ります。
「自分がわるいことをしてしまう」という認識がある息子1くんを見ると、
わたしはちょっとだけ胸が苦しくなるのです。
そんなの2歳じゃわからないよ
障害児を素直に「かわいい」と思えるのは心に余裕がある時
二人の行動を見ていると「本当に2歳くらいなんだな~」「かわいいなー」とほのぼの眺めてしまうわたしです。
そして、今のわたしは心に余裕があるんだな~としみじみ感じます。
息子2くんが1歳半だった時、息子1くんは5歳でした。
そのころの療育手帳判定時の知的理解度は「1歳半くらい」と言われました。
もう言葉もなくなっていた息子1くんと、1歳半のとことこ歩く息子2くんは、今のいとこくんと息子1くんを見ているのと同じような様子でした。
「あ~同じ歳くらいのことしてる」と感じると、わたしの心には焦りばかりでした。
本当に1歳半の子と同じなの?
追いつく日は来るの?
このままどうなるんだろう
自傷で息子1くんの顔はぱんぱんに腫れあがり、それでも自分の顔をたたき続ける日。
イライラすることも多く、他傷もひどくなりどこにもいられないと感じた日。
不眠が続き、ぼーっとしているか、泣いて暴れるかしかなかった日。
専門の先生を何件も回り、いろいろな療育訓練を受け、現実を少しでも変えたかった日々。
結果を出すことに焦るのは心に余裕がない時
何かをしたからぱっと変わった、努力が報われたということは結局なかったです(笑)
訓練や受診や療育は無駄だったとは全く思っていませんが、特効薬はなかったな~と。
あえて言うなら、特効薬はわたし(母親)の余裕でした。
息子1くんのことばかりに気を取られ、自分自身が寝られていないこと、食べられていないことにさえ気づいていませんでした。
体が悲鳴を上げ、動機が止まらず、めまいもひどくなり吐き続け、突然倒れる事が何度かあってから、やっと心療内科を受診しました。(自分の為に時間使うなら、息子1くんをどうにかしたかった)
ワンオペだったので、仕方なく子どもたち3人を連れて行った心療内科の先生の言葉は今でも忘れられません。
「(障害のある子を育てるのは)誰でも大変ですよ。
それが普通です。
気をはってお子さんを守る為に戦うのも大事ですけど、戦うためにも休息は必要ですよ。
ずっと寝られてないんじゃないですか?」
その時初めて自分がずいぶん寝ていない事に気付きました。
「はい」と返事をするのが精一杯で、わたしはいつの間にか泣いていました。
「まま~。だいじょうぶ?いたいの?」と聞いてくる娘ちゃんと息子2くん。
その時は何故かおとなしかった息子1くん。
「お母さんが一生懸命なのは、こんなに小さい子たちにもちゃんと伝わってるでしょ。
気持ちはこの子(息子1くん)も感じるんだから。
一度みんなでよく寝てから考えてみましょう」
その日は息子1くんも寝つきがよく、わたしは処方された睡眠導入剤で久しぶりに寝ました。
わたしが目覚めた時も、まだ息子1くんも寝ていて「わたしの切羽詰まった感じ」が息子1くんを不安定にしていたのかもとも感じました。(それだけが答えではないですが)
心の余裕にメーターはないから、わからないですね。
心に余裕を持つためには、心の風邪予防が大切
眠れない日は今でもあるけれど、悩んでしまうこともあるけれど、心の風邪予防は大事です。
心療内科の先生が「わたしを認めてくれた」ことは大きく、子どもたちに対してもそれぞれを「認める(受け入れる)」ことが大事なのだと少しずつ思うようになりました。
結果を見るだけは簡単ですが、「そこまでにどれだけのことがあったのか」をまず認めてもらうと嬉しくなります。
頑張り過ぎるとまた「心が風邪をひいてしまう」ので、
ぜひ皆さんも、心の風邪予防に「まあいいか」をマスクみたいに口元に準備してください(笑)
そんな日々があって、今は「今の息子1くんはこれでいいんじゃない」と思えるようになりました。
気持ちのままに書いてしまい、読みにくいところもあったと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
みなさんにとっていい日になりますように~
<特別支援学校>障害児・きょうだい児それぞれの自立を目指して
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
春の空を表す表現に「明けてもなお、霞んでいるような空」があります。
夏が近づいた「風薫る」季節の一歩手前の表現だと思います。
長く厳しい冬が明けて、ゆっくりとでも確実に季節が進んでいく。
そんな季節の表現だと勝手に解釈しています(笑)
「暑い」「寒い」とはっきりはしないけど、起きたてのような心地のいい時間が過ぎていきそうなこの頃です(´ω`*)
成長するとは
埼玉は他に比べて遅く月曜日が始業式なので、もうすぐ(やっと)終了する春休み。娘ちゃんは部活&春期講習でほとんど家にいませんでした。
というか、部活が終了して帰宅する時間は、わたしは仕事中なので家にはいません。
娘ちゃんはお弁当を食べて、少しすると夜ご飯までの軽食を片手に塾に出発してしまいます。
なんと、朝起きてご飯を食べる時間から、塾から帰ってきた娘ちゃんが一人でご飯を食べる時間まで、わたしとは会わないんですΣ( ̄ロ ̄lll)
朝はお互い慌ただしいので、夜だけは娘ちゃんとの時間を作っています。
だって、母は寂しいんです。心配なんです。
世の中にはたくさんそんな生活をされている方はいらっしゃると思いますが、今まで15年間もそんなことはなかったから・・・
でもそうやって、だんだんと親が「してあげること」はなくなって、
自分で自分のことを管理して、
自分のしたいことを見つけて努力するようになるんですね。
自立して手を離すことが子育てだと思います。
自立するとは
息子1くんの特別支援学校での授業カリキュラムには「自立活動」という教科があります。
息子1くんのように、ハンディを持った子が少しでも「自立」してできることを増やす(学ぶ)ための時間です。
では、自立とはどのようなことだと思いますか?
大きく分けて4つの種類の自立があります。
①身辺自立
生活を送る中で自分の身の回りのことができる(排泄・着替・食事など)
②社会的自立
社会を構成する一員として他者と協力したりコミュニケーションが取れる
③経済的自立
経済面(お金)において誰にも頼ることなく生活ができる
④精神的自立
誰かに判断を依存するのではなく、自分で意思決定を行える
簡単に説明しましたが、いかがでしょうか?
完全な自立はだれにとってもずいぶんとハードルが高いものです。
息子1くんは、①身辺自立と②社会的自立を少しでも多くできるよう日々頑張っています。
障害児ときょうだい それぞれの自立
娘ちゃん・息子2くんがそれぞれ成長して自立するためには、
最終的にはわたしは手を放さないといけません。
それまでは手を出し過ぎないように、見守っていきたいです。
一方の息子1くんは完全な自立は難しいですが、その分いろんな日常の場面でも、たくさんの人の手を借りて生活をしなければなりません。
たくさんのサポートが、たくさんの人の手がないと、息子1くんは生きていくことができません。
たくさんの人たちの中で生きていくことは、カタチは違えどまさに社会的自立です。
わたしは直接の手段だけではなくても、
こんなにもたくさんの手が
息子1くんに差し伸べられることを誇りに思いたい。
日々心掛けているのは息子1くんが少しでも「感じのいいひと」になることです( *´艸`)
言葉は話せないけど、頭を下げるだけでもあいさつです。
イライラしてしまうことも多いけど、できるだけフラットでいる。
パニックになった後・怒ってしまった後は、ごめんねと伝える。
(言葉ではなく、肩をたたいて振り向かせてから頭をぺこりと下げてくれます)
身だしなみはきちんとしようね。
選んだ道を自分らしく自立して
自立した人間はたしかにかっこよくて理想です。
夢や目標に向かって努力できる人も素晴らしいと思います。
でも、疲れたらちょっと休んでもいいと思うし、人の手を借りることもありだと思います。
娘ちゃん・息子2くんといった健常児だけでなく、息子1くんのような障害がある子でも「頼れる誰かの手を借りて、自分らしく生きること」はできるはずです。
障害児の将来は不安ばかりが頭をよぎります。
でも、そんな親御さんたちに少し安心してもらいたいんです。
だって反対に言えば「一人で何とかできないことなんて、健常者にだっていっぱいある」んですから。
今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
皆さんにもいいことがある一日になりますように~。
障害児の虫歯治療の実態~歯科医J先生その2
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
昨日は息子1くんが通っている歯医者さん、J先生との出会いを投稿しました。
今回もその続きをお話ししたいと思います。
どうぞ、お付き合いください(*- -)(*_ _)ペコリ
未就学児だった重度知的障害児の歯科治療
J先生がわたしにお願いをしたのは一つだけです。
「ハプニングがあっても予約時間に間に合うくらいの、余裕をもって家を出ること」
息子1くんは3歳~6歳くらいまでが本当に本当に多動で(今もだけど)、
(言われている)言葉もわからず、毎日が予測不可能な出来事ばかりで、
常に癇癪・パニック・自傷・他傷を続けていました。
いつかこの頃のことをブログに書きたいとは思いますが、
わたし自身、きっといまだに受け入れられないくらいつらい時期だったのでめどは立ちません。
でも、ちゃんと半年に1度は歯の定期検診に通っていました。
J先生の「日々成長するんだよ。人より遅くっても、どんなに少しずつだって必ず。
そこを一緒に認めていってあげようよ。」
という言葉にすがりたかったのかもしれません。
あの頃、息子1くんは体が成長し一人でイスに座るようになっていました。
が、まあ、暴れましたね(;´・ω・)
未就学児だったので、まだわたしにも息子1くんを抑える事は可能でした。
肋骨にひびを入れられたこともありますが(笑)
(今は全然無理です!!文字通り吹っ飛ばされます)
わたしが手足を抑えているうちに、J先生と歯科助手さんで手早く治療を始めてくれます。
障害児の虫歯治療の実態 J先生こそゴッドハンド!
歯科治療といっても、まず口を開かない息子1くん。かたくな(-_-;)
歯科衛生士のお姉さんが優しく声をかけてくれます。
「息子1くん。お掃除するから頑張ってお口開けてみようね~」
女の人が大好きな息子1くんはお姉さんお顔は見ますが、口はあかない。
J先生がたんたんと言います。
「ねえ、息子1くん。10数えるだけ口開けてよ。そしたら閉じていいから。
口開けるまでずーっとここで先生待ってるからね」
これが意外にききました。
5分位かけてですが、息子1くんがわずかですが口を開こうとし始めました。
すかさず、自分の指を息子1くんの口の中に突っ込んだJ先生!
歯科助手さんに指示を出しながら、息子1くんの口をこじ開けていきます。
最初に突っ込んだJ先生の指は、もちろん息子1くんが必死で噛みついています。
絶対めちゃくちゃ痛いです(; ・`д・´)
見ているわたしのほうが「先生、ゆび・・・」と口にしてしまいました。
J先生は「お母さんは、今は体抑えてて!(歯の治療が)できたら終わるんだってことを教えるんだから!!」と。
J先生は息子1くんをじっと見て、変わらない口調で言います。
「息子1くん。先生の指噛んでも、
先生は絶対指を抜かないからね」
「(歯の治療が)終わったら、おしまいにするって約束だからね」と冷静に続けます。
噛みついてもひるまないJ先生に息子1くんは、驚いたのかもしれない、ひるんだのかもしれない。
でも、きっと伝わったのか、息子1くんはまた少しずつ口を開きだしたのです。
再びチャンスを逃さずに、どんどん口を広げて「10」数えながら歯の治療を終わらせてくれました。
「息子1くん。ちゃんとできたじゃん。一つ成長したね」
中学生になった重度知的障害児の虫歯治療の現状
歯医者さんに行くことは嫌がりません。
(待ち時間の多い内科などでは足取りが重くなることもしばしばですが)
以前より、人の話している言葉の意味は理解が広がった息子1くんですが、
「やらなきゃいけないこと」よりも「やりたくない感情」の方が相変わらず優勢です。
きっと自分の中でも折り合いはつけているのだと思いますが(((uдu*)
イスには一人で座ります。わたしは息子1くんの手を軽く握っています。
安心感を与えるためと、反射的に手が出てしまうのを防ぐためです。
もう抑えつける必要はなくなりました。成長です。
治療のために口も開きます。成長です。
奥歯の治療は大きく口を開き続けなくてはならないので、難しく、小さな器具を使い(ビューラーくらいの大きさ)大きく口を開けた状態をキープします。
器具に助けを借りられるようになったのも成長です。
歯を削って、薬を入れて、埋めて、磨いての工程を出来る様になりました。
全部の工程で「10まで」数えて、10まで頑張ったら次の工程という繰り返しです。
ゆっくり数える「10」ですが、そこでちゃんと収めてくれる。
J先生はゴッドハンドです。
障害児でも虫歯は予防が一番大切
自宅での歯磨きでも、なかなか一番奥の歯は磨けません。
(大人だって虫歯になりやすい場所ですよね)
まず息子1くんは口をそこまで開いてくれません。おえってなるくらい開かないと磨けませんし。今回も奥歯が虫歯になってしまいました(;・∀・)
J先生もなかなかうまく磨けないのは理解してくれ(磨けるのがベストなんだけど)、今回マウスウォッシュを提案されました。
「歯磨き成分の入ってるリステリンみたいなのを使うのも、虫歯予防にはなるよ。
歯磨きが一番だけど、できない部分とか、補助的な役割で使ってみたらどうかな。
でも、飲み込んじゃだめだから、そこは練習しないといけないけど・・・
最初は大人でも味がきついから薄めて使えば慣れると思うし」
早速帰りに購入し、挑戦しました。
「飲んじゃだめだよ~」と言いながら(笑)
障害児の虫歯予防も日々のケアの積み重ね
今はまだ、リステリンを口に含んで、出すといった感じですが、息子1くんにもできました!!
歯磨きをさらに練習しつつ、リステリンを併用して虫歯予防を心掛けたいとおもいます。
次回J先生に「息子1くんにもできました~」と成長を伝えられるのが楽しみです。
なにかうれしい報告ができる時、なにか挙げられるものがある時って
少しだけ自分が誇らしくありませんか?
大暴れしてイスに座るまで時間がかかった日もありました。
ダッシュで逃げ出して、追いかけっこ状態が続いた日もありました。
予定が合わなくて、他の歯医者に逃げ込んだこともありました。
(でもその先生には手に負えず「大学病院に行ってください」と言われました)
泣きすぎてうんち漏らした日もありました。
今だって口を照らすライトが気になって、治療中でも指さしてしまうけど。
今だって気分がのらない日は何やら文句をたれいるけど。
今だってうがいする水は飲んでしまうことも多いけど。
やっぱり人より治療時間はかかってしまうけど。
J先生、息子1くんを受け入れてくれて
ありがとうございます。
障害児の虫歯治療には厳しい優しさが必要
J先生が時間に厳しいのは、患者さんを待たせない優しさがあるから。
子どもにだって本気なのは、虫歯でいたい思いをさせたくない優しさから。
親に出す宿題は、子供の成長を気づかせる優しさではないでしょうか。
誰かを想い、優しくしたいなら、どこかで厳しく律する部分が必要です。
毎日、暴れる障害を持ったお子さんの歯を磨くことも厳しい優しさです。
厳しさの上に成り立った優しさは、気づきずらいけど、ホンモノです。
わたしも本当の優しさを作り上げたいです。
先日の内容と重複しますが、
障害を持った子・暴れる子を歯医者に連れて行くのは気が重いです。
でも、だからこそいろんな先生を回ってみて下さい!
失敗はありますが、いつか「そんなこともあったね」に変えられるはずです。
いつか必ず出会えるJ先生がいるはずです。
長く読みづらい文章に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
皆様にとって良い日になりますように。
障害児の虫歯治療の実態~歯科医J先生その1
こんにちは。
ご覧いただきありがとうございます。
お口の中は健康ですか?
なかなか歯医者さんは近寄りがたいイメージを持っている方って多いですよね。
「痛くなるまでいかない」という方もわたしのまわりにはいます(笑)
我が家では、痛くなる前に半年に1回、定期健診に向かいます。
唯一の子育て自慢は障害児の虫歯治療
わたしが唯一、子育てに関して誇れることがあります。
それは「子どもたちが、歯医者さんを好きなこと」です。
「痛いこと」経験してからでは、いやな思いの方が先行してしまいますよね。
なので、3人とも1歳の時から歯医者さんに通っています。
(フッ素を塗ったり、定期検診をしてもらっていました)
なんと!息子1くんも通っています(*´▽`*)
進行した虫歯になる前だと「歯医者さん=歯をきれいに掃除してくれるお医者さん」と認識されるようです。
障害児の虫歯治療をしてくれる歯科医はご近所でも評判の厳しい先生
ずっと通い続けている先生に出会ったのは、もう14年前です。
乳児二人をワンオペで育てていたわたしにさらなる試練が・・・歯痛(´;ω;`)
病院に行きたくても娘ちゃん&息子1くんを預ける人がいなかったので、
探したのは、子連れOKな歯医者さん。
当時はまだ少なかったのですが、巡り合ったのがJ先生でした。
知り合いから情報をもらったのですが「近所でも評判の厳しい先生」でした。
厳しいのに子連れOKなんて不思議でしたが、そのまま駆け込むことに。
障害児の虫歯治療をしてくれる歯科医が厳しいと言われる理由
①時間にはめっちゃ厳しい
急患を除いて、他の歯医者さんと同じ様に予約制です。遅れるとムッとします(笑)
予約時間の5分前には来院していてくださいねというスタンス。
診察は必ず予約時間にははじまります。
一人だいたい15分~30分。(治療内容に応じて先生が予約時に確認してくれます)
治療時間は基本的に他の患者さんはいません。
集中して一気に今日の分を終わらせてくれます。
②子どもにも本気
笑顔が少ない先生ですが(マスクで見えない事もあるかも)、感じが悪いわけではありません。
「嫌がっても、1回あきらめちゃうと、できるようになるまでが長くなる。
そうすると、歯が痛いのが長くなるから、いいことは一つもない」
という考え方がベースなので、初めて来た子どもが泣いていても全然平気で淡々と治療してくれます。
それが「怖い」という親御さんや子どもがいるみたいです。
③親にも宿題
基本的に自分たち以外は診療時間が同じ人はいないので貸し切りスペースになります。
親が治療して貰っている時、手の空いている歯科衛生士さん(きっとスタンバイしていてくれる)が、子どもたちの相手をしてくれます。
最後に小さい子どもたちの親には必ず一言添えているみたいです。
「がんばって歯医者さん行こう!とか、歯医者さんで頑張ったからご褒美!とかはやめてくださいね」と。
歯医者さんに怖いイメージを持つと治療する時に、体に力が入ってしまい、
先生の方も力を入れなくてはいけなくなるので、
結果子どもたちが痛い思いをしてしまう機会が増える原因になるからだそうです。
また、歯医者の帰りに甘いもの~はフッ素を塗った意味が半減するからですって。
わたしはこのご意見には納得でしたが(^▽^)/
中学生になった重度知的障害児が歯医者さんに通える理由
超多動でじっとしていることが大の苦手の息子1くん。
今では私と同じ背丈で力もありますが、おとなしく(?)J先生のところには通っています。
1歳から歯医者さんに通っていた息子1くんですが、
2歳前には「ちょっと違う子」でした。
きっと歯医者の先生も気づいていたんだと思います。
障害があると診断をもらった後、わたしは歯医者さんに話しました。
「先生、この子やっぱり人と違うみたいです。
今は小さいから一緒に(わたしの)上に乗せてイスに座れるけど、
もっと大きくなったら一人では座っていられないと思う。
力もどんどん強くなって、口も開けられないかもしれない。
暴れてしまったら、先生たちに迷惑を掛けるかもしれない。
障害児(障害者)を専門で見てくれる歯医者さんを紹介してくれませんか?」
先生は、表情を変えないで返事をしてくれました。
「別に紹介するのはいいけどさ。
いいこと一つもないと思うよ。
障害児専門とかだと、大きな大学病院とかに行かなきゃいけない事が多いでしょ。
行くまでにだって時間がかかる。大学病院は待ち時間も長い。
息子1くんは待つの苦手だし、イライラしちゃうと思うよ。
何より予約がなかなか取れないから、歯の治療は遅くなる。
僕のところだったら、待ち時間は極力なくして予約時間はぴったりにするし、
治療も短時間で終わらせるようにしてるから、患者さんが同じ時間にかぶって長引くことはまずないでしょ。
大きくなって一人では座れないかもっていうのは「慣れ」が大事だよね。
今までも定期的に来てるから、この子にとってここは知っている場所。
一人で治療を受けるまでには時間がかかるかもしれないけど、新しいところにいくより、待ち時間・移動時間が少なくて慣れた場所で座れるようになる方が、本人も気が楽だと思うよ。
口を開けないかもっていうのは、今もあるでしょ?それも慣れだよ。
大学病院に行ったって、暴れちゃう、口を開けないじゃ、
体をマジックテープで固定されたて、器具で口を開けさせなきゃならないんだよ?
もっとひどかったら全身麻酔になるんだよ?
息子1くんは、もっと歯医者に行きたくなくなることしか起きないと思うよ。
今からここで、口を開けるの練習してたら、上手じゃなくても開けられるようになるんじゃないかな?
僕のとこでもちっちゃな口を開ける器具はあるから、仕方ない時は使うけど、補助的にしていきたいと思ってるんだよね。」
無口なJ先生がこんなに話してくれたのはびっくりでした。
黙りこくってしまったわたしにJ先生は決定的な一言をくれました。
「障害があるとないとか、そんなの僕のとこでは、言い方悪いけど関係ないじゃん。
今日だって泣いてたけど、できたから〇でしょ?
確かに大変かもしれない。大きくなればなおさら。
でもこういう子たちだって、日々成長するんだよ。
人より遅くっても、どんなに少しずつだって必ず。
そこを一緒に認めていってあげようよ。違うの?」
「そうです」と答えるのが精一杯でした。
重度知的障害児をみてくれる歯医者を探すには
J先生の魅力を書いていたらすっかり長くなってしまいました。
本当に出会えたことに感謝したい人の一人、J先生。
息子1くんの居場所を一つ見つけられた気がしました。
障害を持った子・暴れる子を歯医者に連れて行くのは気が重いです。
でも、だからこそいろんな先生を回ってみて下さい!
いつか必ず出会えるJ先生がいるはずです。
また、次回(J先生の治療方法などの)続きを書かせて頂こうと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうござました。
皆様にも素敵な出会いがありますように~。
知的障害児の言語喪失 失ったものを追うよりも
こんにちは。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
4月は慌ただしく過ぎていきますが、わたしはとても好きな季節です。
自分の誕生日があるからでしょうか?(笑)
また、自閉症啓発週間があるのも4月ですね。
www.worldautismawarenessday.jp
大変だけど、いろいろな「初めてのシーン」を見るのが楽しいです。
初めて入った教室は、この時しかない空気感に包まれていましたよね。
1年経って、みんながなじんだ教室の色を重ねたような空気感とは全く違う、
「色の全く塗られていない絵」のようなイメージがあります。
今だけしか味わえない空気感が好きです。
4月全体にそんなイメージを抱きつつ、「何色を重ねてもいい」と楽しみながら、子ども達の新学期を待ちたいと思います(o^―^o)
言語喪失前の自転車の思い出
知的障害&自閉症の息子1くんの言語喪失について書こうと思ったのですが、息子1くんの言語は、わたしの中では自転車の思い出と一緒です。
現在、わたしは自転車を持っていません。自動車移動がベースです。
学校行事等でどうしても自転車が必要な時は、娘ちゃんの自転車を借ります(笑)
「(母子家庭になろうとしているのに)車があるなんて贅沢だね~」と言われることもありますが、理由はあるんです。
自動車は息子1くんの移動手段だからです。
中学生男子はママチャリに乗せて移動なんてできません(笑)
また歩いていてもどこかにいなくなってしまう息子1くんを、1人で自転車にのせたら大変です(´;ω;`)
ものすごいスピードで(速いの大好き)、信号も守らず(ルールがよく理解できない)、どこまでも(目的地が無い)走り抜けてしまうでしょう。
ですので、自転車の練習さえ、させたことがありません。
では、公共機関や徒歩で移動すれば?と思いますが、なかなか簡単ではありません。
息子1くんがご機嫌な時はいいのですが、大きな音がしたり、予想できない事態が起こったり(遅延や緊急停止)、理由も(わたしには)わからずにパニックになってしまったら落ち着くまでが大変です。
自分と同じ大きさに育った中学生男子に
力ではかないませんし(;´・ω・)
発達障害児などのパニックさんに出会ったら・・・おねがい
ちなみに、もしみなさんが、街中で明らかにパニックになった子を見つけたら
「あ~なにか気になることとか、いやなことがあったんだね。びっくりしたね~」
と明るく見守って下さればと思います。
わたし個人の意見ですが「うわっ大変そ~」とみられる視線は一番痛いです。
パニックになった息子1くんをサポートしているわたしは、「どうしよう」という心の声とは裏腹に、必死に笑顔で安心感を与えようとしているのですから。
障害児ときょうだいを乗せた4人乗り自転車
ワンオペで3人を保育園や療育施設へ送り届けていた当時、わたしは自動車免許を所有していませんでした(*´Д`*)
仕事にもいかなくちゃいけないし・・・迷わず自転車通勤でした。
前の座席に息子1くんを座らせてシートベルトをして、膝の上に息子1くんの荷物。
サドルに座るわたしは斜めがけのバッグに、おんぶした息子2くん。
後ろの席には娘ちゃんを座らせて、その上に息子2くんと娘ちゃんの荷物。
後ろの座席の背もたれに、お昼寝布団を引っ掛ける事もありました。
もう・・・すごいですね。今じゃできません。
保育園と療育施設は離れていたため、1日12キロ走っていました。
パトカーのおまわりさんに「中国雑技団じゃないんだから・・・」と何回か注意されましたが、「だって方法がないんだもん!!」
知的障害児からことばが消える言語喪失
自転車でも息子1くんは多動でした。今では懐かしくほほえましいですが。
初めて自転車にのせた1歳ころ、息子1くんは少しですが単語を話していました。
今ではほとんど話しませんが、発達障害の子に見られる「喪失」です。
この言語喪失で「この子ちょっとちがう」と気づく親御さんも多数いらっしゃいます。
でも、この時点では「そんなことないよね・・・」といいたい気持ちが強いです。
もし、今グレーの方がこのブログを読んでいたら、「なくなることだけを悲しみ過ぎないでほしい」と願います。
息子1くんは当時、点滅する信号が大好きで、自転車の前の座席から信号を指さし、シートベルトをすり抜け(不思議にうまい)、
「しんごー!しんごー!!」と大きな声で叫びます。
近くの人も、反対側で信号を待っている人も、何事かと振り返ります。
わたしは一生懸命息子1くんを座らせようと、肩を押すのですが「しんごー!」と全力で叫ぶ声は点滅が終わるまで終わりません。
やめてほしいとさえ思ったあの言葉を、
聞けなくなるなんて思わなかったよ。
不思議ですが、徐々に言葉はなくなり、今ではたまーに「ごはん」「ぱん」「いやっ」「かえる」を聞くくらいです。
最初は「そんなことないでしょ」と思っていた構音障害の診断は的確でした。
言語喪失した、あなたがいいんです
「(もう一度)話せるようになったら」と思うこともありますが、
失くしたものを追うのは、下を向いて探し物をしているような気分です。
下ばかり向いていたら、前が見えなくなるんじゃないかと不安になります。
息子1くんは、最近何故かにこにこすることが多いです。
春だから?(笑)
小さい頃は泣いてばかりいた息子1くん。
あの頃のわたしは息子1くんに、きっと笑顔を求めていました。
笑顔を見たくて、よく息子1くんをくすぐっていました(笑)
なくしたもの、足りないものは欲しくなってしまうけど、今あるものを大事にしていきたいと思います。
もうなくしたくはないですから(*ノωノ)
失ったものにすがるより、今の息子1くんを追いかけようと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
笑顔がたくさん出せる一日になりますように~。
<障害児を育てる>令和では「介護者が悲しまない」新しい世界を
こんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
ついに…やってきました4月。
今年は新たな元号も発表され、新年度感が例年よりたっぷりですね。
「令和」はどんな時代になるんでしょうか…
まじめな願いを一つ(*^-^*)
「障害児をもったとき(障害者になったとき)、
不安や暗い気持ちで押しつぶされない時代になってほしい」
自閉症児・介護者の4月は新しい世界に突入する恐怖との闘い
息子1くんが苦手な月です。
毎年、少しずつ順応していますが、息子1くんの悩ましい表情は
いきなり言語が変わった世界に放り投げだされたようです。
いつもと同じように見えるのに、
何かが確実になぜか違う世界。
まだ学生の息子1くんにとって、新たな始まりの時期だからです。
学校でもクラス替え(人数が少ないので今年はなさそうですが)、
担任の先生が変わったり、ボランティアさんが変わったり、
作業学習の内容が変わったり、登下校のバスの時間変わったり、
学校関係・放課後等デイサービス関係だけでも変化が多くあります。
人はだれでも安定を好みます。
変化はだれにとっても不安が付きまとうものですが、息子1くんにとって不安は恐怖で、過度のストレスで、とても大きな試練です。
いつもよりもっと、「息子1くんにとって変化のない安定」を探し求める季節です。
自閉症児・介護者にとっては大問題!テレビ番組改編
息子1くんに影響力が強いのはテレビ番組の改編です。
いつも見ていた番組が終了していたり、反対に見たことのない番組がスタートしていたり。
同じ番組でも出演者が全く違っていると、文字通り目が点になっています。
オープニング・エンディングの音楽やアニメーションの変化にも敏感です。
「元に戻したい」思いからか、何度もテレビをつけたり消したりします。
「ねえ、元通りに直してよ」と言わんばかりに、リモコンを誰かに手渡します。
例年のことなので、わたしも娘ちゃんも息子2くんも冷静です。
「これからは、これになるんだよ」「これでいいんだよ、大丈夫」と落ち着いて声掛けをしています。
息子1くんが諦めるまで、落ち着くまで何度でも。
「新しいことを楽しみ」に変えることはできないかもしれませんが、
「それでも大丈夫、心配いらない」と安心してもらえたら。
自閉症児のYouTubeの使い方
スマホ育児の良し悪しは話題になっていますが、息子1くんには安定剤の役割があります( *´艸`)
だって、テレビではもう見られない「あの頃がそのまま何度でも」見られるんですから。
不安になったら、一歩戻ってもいいですよね。
落ち着くのであれば。
また少し安心したら、半歩でも進めれば成長です。
成長が重なれば自信になるかもしれません。
返し縫のようにゆっくりゆっくり前に進んでいきましょう。
YouTubeで3月までの番組と、テレビで4月からの番組を一生懸命見比べている息子1くん。
まちがいさがし?とも思ったのですが、その熱心な顔から、
変わった場所を確認して、息子1くん自身で安心を作り出そう(納得しよう)としているのだと思います。
障害者・介助者が悲しまない新しい世界を
「障害児をもったとき(障害者になったとき)、
不安や暗い気持ちで押しつぶされない時代になってほしい」
息子1くんに障害があると分かったとき、悲しく不安で、未来には暗いイメージしか持てませんでした。
それはきっとこの国が「障害者・障害児にはまだまだ生きにくい世界」だと感じることが多いからだと思います。
少なくとも、わたしが息子1くんを生む前まで見てきた時代は、わたしにはそう見えていたからです。
ある日障害児をもったとき、予期せず障害者になった時、暗闇の中に落ちたような感覚になるのは「障害者・障害児には生きにくい世界」と心のどこかで感じあことがあるからではないでしょうか。
平成が終わり、新しい世界「令和」が始まったら、少しでも、わたしのように絶望に似た感覚を味わう人が減りますようにと願います。
(息子1くんにとっては元号は、呪文の様なよく聞く言葉かもしれませんが)
「令和」の意味は「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」です。
強く優しい心で、世界が動いていければと、願うばかりです。
もちろん、息子1くんたちの「生きやすい世界」は簡単ではないけれど。
もちろん、わたしのようにネガティブなイメージではない人たちもたくさんいますけど(; ・`д・´)
今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
今日もいい日にな~れ!と願います。